2種のプラグインハイブリッドを用意
ボルボの最量販モデルはいま流行のSUVであるXC60だが、これまでブランドの牽引役として重要な役割を担ってきたのがミッドサイズエステートのV60だ。そのボルボの中核モデルがフルモデルチェンジとなり本国スウェーデンで発表された。
まずそのスタイリングだが、旗艦モデルのV90の流れをくみ実に優雅でスタイリッシュだ。ヘッドライトは最新ボルボのアイコンである“トールハンマー”を採用するなど、ひと目でボルボとわかるフェイスを持つ。
フロントからリアへ流れるラインは抑揚があり躍動感を演出する。V90よりひとまわり小さいがそのスタイリングは十分に伸びやかで優雅だ。リアのコンビネーションランプはもちろんお約束の“L字型”。そして、リアハッチゲートはV90よりも立ち気味のデザインを採用、このあたりはラゲッジスペースに配慮したのかも知れない。
インパネまわりはすでにデビューしているXC60と基本的に共通のデザインで、スカンジナビアンテイストにあふれている。操作系ではセンターコンソールにある縦長のディスプレイが特徴的だ。
メカニズム関係だが、まずプラットフォームはXC90で初採用、V90、XC60にも使われている新世代ボルボを象徴する“SPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ)”であることは言うまでもない。
またパワートレーンは2019年からすべてのニューモデルは電動化すると宣言しているボルボだけあり、2種のプラグインハイブリッドを用意した。ひとつはシステム最高出力340psの“T6 Twin Engine AWD”で、もうひとつはシステム最高出力390psの“T8 Twin Engine AWD”だ。さらに通常のガソリンエンジン車である“T5”、“T6”、ディーゼルエンジン車である“D3”、“D4”も設定される。
もちろんボルボだけに安全装備は充実している。90シリーズとXC60で採用されたものを装備しており、現時点でもっとも安全なクルマと言っていいレベルにあるようだ。また、インフォテインメント系の装備も同様に充実している。
SUVのXC60は世界的にかなり評価が高い。そのエステートバージョンであるV60は重心が低いぶん、運動性能の面で確実に有利であり期待は高まるばかりだ。欧州でのデリバリー開始は2018年後半からになるが、日本への導入時期についてはまだ公式のアナウンスはない。