プレイステーション4用のレースゲーム、グランツーリスモスポーツに登場した電動自動車のレーシングコンセプト、アウディ e-tronビジョングランツーリスモが現実のサーキットに登場。

このコンセプトカーはレーシングタクシーとして今後も活躍

EV(電動自動車)の重要性が急速に高まってきた近年、ドイツ自動車メーカーとしてはじめてフォーミュラEに参戦しているアウディ。その初年度となる2017-2018年シーズンでは、第五戦でダニエル・アプトが優勝、続く第6戦・第7戦でルーカス・ディ・グラッシが2位を獲得するなど、順調にポイントを重ねている。

このEVレースはもちろんだが、市販車の分野でも電動化モデルの導入にも注力しており、2025年までに電動化技術を組み合わせたPHEV(プラグインハイブリッド)を20モデル以上ラインナップさせ、さらに2018年内にはEVのアウディe-tronを発売するという計画を発表している。

そんなアウディが、ゲームの世界に登場させたEVのレーシングコンセプト「アウディ e-tronビジョングランツーリスモ」を現実世界のサーキットではじめて走行させた。

このe-tronビジョングランツーリスモ、ソニーのプレイステーション4用レースゲーム「グランツーリスモスポーツ」のために、ゲーム開発会社ポリフォニー・デジタルと共同で製作されたバーチャルモデルだった。もちろんアウディだけでなく他の自動車メーカーもこのゲーム向けにモデルを開発し、数々のモーターショーでそのフルスケールモデルが展示されてきた。しかし、実際に走行できる状態にまで仕上げたのはアウディがはじめて。

画像: EVレーシングコンセプト、アウディ e-tronビジョングランツーリスモが現実のサーキットを走行。

EVレーシングコンセプト、アウディ e-tronビジョングランツーリスモが現実のサーキットを走行。

仮想現実・バーチャルリアリティが世間を騒がしているが、アウディは仮想などではなくまさしく現実にしちゃったのである。

さて、このe-tronビジョングランツーリスモは2018年4月14日、イタリア・ローマで開催されたフォーミュラEの第7戦の市街地コースでレーシングタクシーとして同乗体験イベントでその勇姿を披露されたのだ。ドライバーは、DTMで活躍したラヘル・フレイやル・マン24時間レースを制したこともあるリンド・カペロなどが勤めた。

このレーシングタクシーは今後も続けられ、ヨーロッパを中心にしたフォーミュラEの会場を含むさまざまなイベントで開催されるという。

そのスペックは、200kW(268ps)を発生するモーターを3基(前1基、後2基)搭載してシステム最高出力は804ps。4輪を駆動し、ドライビングの状態に合わせてそれぞれのタイヤにパワーを適正配分するトルクベクタリング機能を採用。車両重量は1450kgで、そのパワーウエイトレシオは 約1.8kg/ps、0→100km/h加速は2.5秒以下となる。

さらに、今回公開された情報の中には動画が含まれていた。実際にサーキットを走っているアウディe-tronビジョングランツーリスモの姿を見ることができる。

画像: The real deal: Audi e-tron Vi­sion Gran Tur­ismo youtu.be

The real deal: Audi e-tron Vi­sion Gran Tur­ismo

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