全長4mを切るコンパクトカーながら車高は1650mmと、同じく1998年登場のキューブや翌年1999年に登場するファンカーゴとともに、コンパクトトールワゴンのハシリといえるのがホンダのCAPA(キャパ)。コンセプトもわかりやすく、使い勝手も良いモデルだったが、なぜか人気が出ず1代で終わることになった。

キャパってどんなクルマ?

キャパは、「オデッセイ」、「CR-V」、「ステップワゴン」、「S-MX」で具現化されたホンダの「クリエイティブムーバー」のステージ2として登場した「J・ムーバー」シリーズ第1弾のモデル。

テーマは「スモール イズ スマート」。ホンダのコンパクトカー、ロゴをベースにし、全長は4mを下回るコンパクトなボディながら全高を1650mmと高く設定、5人乗りとして十分な広さを持つのが特徴。新発想の「デュアルデッキ・パッケージ」を提唱し、新骨格二重フロア構造ボディをベースに、ゆったりとした居住性と高い安全性を実現した。

後席は250mmのロングスライドを実現。1240mmの室内高/1750mmの室内長と相まって、ファミリー層の使い勝手は高かった。エンジンは98ps/13.6kgmを発生する1.5Lのみ。これにCVTを組み合わせ、10・15モード燃費14.8km/Lを実現していた。

1999年9月には4WD仕様が追加、また2000年11月にはマイナーチェンジが行われ、フロントグリルやバンパーなどが変更になり、全長は15mm延長した。

2001年に後継モデルであるモビリオが登場、翌2002年には生産、販売が終了。キャパ名は1代で消えることになった。

車両価格(当時・東京)

キャパCタイプ 139万8000円
キャパDタイプ 155万8000円

1998年(平成10年)には何があった?

ニュース

●長野オリンピック
●Windows 98発売
●横浜ベイスターズ38年ぶりのリーグ優勝

ヒット曲

●夜空ノムコウ SMAP
●誘惑 GLAY
●my graduation SPEED

画像: キャパCタイプはシンプルなインパネ。中央に速度計を備える単眼タイプのメーター。

キャパCタイプはシンプルなインパネ。中央に速度計を備える単眼タイプのメーター。

画像: 後席の前後スライド量は250mmと当時クラス最大。TPOに合わせて多彩なシートアレンジができるのも話題となった。

後席の前後スライド量は250mmと当時クラス最大。TPOに合わせて多彩なシートアレンジができるのも話題となった。

画像: キャパDタイプのリアスタイル。

キャパDタイプのリアスタイル。

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