「日本で買えない」今回は中国でのみ販売されているホンダのフラグシップSUV、アヴァンシアとUR-Vという2台を紹介しよう。

世界的に人気のある、クーペルックのスタイリッシュ大型SUV

Webモーターマガジンやホリデーオート誌ですでに掲載しているとおり、日本で過去4代にわたって販売されたホンダのミドルサイズSUV、CR-Vが日本で復活するという話が浮上している。初代CR-Vといえば、5ナンバー+αのサイズ感や1990年代のクロカンブームなどから日本での販売台数を大きく伸ばした、FFベースの今で言う都会派SUVだ。

画像: 歴代CR-V。初代が左上、2代目が右上、3代目が左下、4代目が右下。

歴代CR-V。初代が左上、2代目が右上、3代目が左下、4代目が右下。

代を重ねるごとにボディは大きくなり、ブームの終焉とともに日本での存在感も徐々に薄れて4代目のモデルライフ半ばである2016年に販売を終了している。そして現在、SUV人気の波に押される形で5代目が日本で販売されようとしている。

そう。近年SUV人気が白熱している。そんな中でホンダのラインナップは現在コンパクトなヴェゼルだけ。販売台数だけ見れば2017年で6万4332台とかなり売れている部類ではある。が、やはり1モデルだけでは需要に応えられないという背景もあってのCR-V導入ではないだろうか。

画像: 2018年に日本でも販売されるであろう、新型CR-V。

2018年に日本でも販売されるであろう、新型CR-V。

さて、CR-Vが導入されたその先“もっと大きなSUVを”という要望が出てくるかもしれない。そうなった場合、どんなモデルが導入される可能性があるだろうかと考えてみた。

過去日本でも登場したことのあるアキュラMDXが真っ先に思い浮かぶものの、現在北米で販売されている3代目は本当にデカい。エンジンだって3.5L V6ユニットと、3L V6+モーターのハイブリッドの2種類だ。いくらSUV人気とはいえ、高価でこれほどの大きさは敬遠されかねない。

そこで目を向けたのが中国市場だ。ここでもSUV人気は高く、ホンダブランドとしては北米市場よりも多くのラインナップ、ヴェゼル/XR-VやCR-Vなど5モデルを揃えているのだ。そのなかでも今回は、中国専売モデルでフラグシップのアヴァンシア/UR-Vという兄弟を紹介しよう。

画像: これはホンダUR-V。東風本田が販売するモデルだ。

これはホンダUR-V。東風本田が販売するモデルだ。

この2台を取り上げる大きな理由は、そのデザインだ。フロントマスクはとにかくイカつい。日本市場でこういった強面なデザインのウケがいいことは、トヨタのアルファード/ヴェルファイアやノア/ヴォクシーの販売台数を見てもよくわかる。さらに、ルーフを低く、Dピラーを前傾させたクーペルックのスタイリッシュSUVも人気だ。“売れるデザイン的要素を全部詰め込みました”と言わんばかりのフォルムである。

画像: ホンダUR-Vのサイドスタイル。ブラックアウトされたAピラーも、スタイリッシュに見せるポイントか。

ホンダUR-Vのサイドスタイル。ブラックアウトされたAピラーも、スタイリッシュに見せるポイントか。

興味深いのは搭載されるエンジンだ。ボディサイズはアキュラMDXより少し小さな全長4825×全幅1942×全高1670mmというもので、これはレクサスRXに近い。しかも車両重量は約1730kg程と、このクラスにしてはかなり軽量だ。

そんなボディに搭載されるのは驚くべきことに、1.5L直4ターボ(グレード:240TURBO)というコンパクトなエンジンだ。ヴェゼルやジェイドなどのL15Bと同系統と思われるが、パワーは大幅に高められて190ps/240Nmを発生する。ノーズの軽量さやパワー感など、その走りっぷりは気になるところだ。ちなみに、268ps/370Nmの2L直4ターボ(グレード:370TURBO)もラインナップする。

車両価格は22万元〜32万9800元で、これを円換算(2018年5月10日現在)すると約378万円〜569万円となる。従来のCR-Vが約260万円〜340万円だったことを考えると、かぶらず離れずちょうど良さそうだが……。

中国は右側通行、しかもアヴァンシアとUR-Vはホンダの中国における四輪生産販売合弁会社である広汽本田汽車有限公司が生産している。そのため日本へ輸入するには、右ハンドルへの再開発や関税などといった多くの障壁が待ち受けている。実際に日本へ導入されることはないとないと思うが、魅力的なこのSUV、中国専売モデルにしておくのはちょっともったいない気がする。

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