新設計のフレームを採用。サイズも大きくなった。
新設計のフレームに新開発のサスペンションを採用し、ボディも大型に…となれば当然「フルモデルチェンジ」と思われがちだが、メルセデス・ベンツでは「新型」としかアナウンスしていない。
何はともあれ、新型Gクラスのアウトラインを紹介していこう。
伝統のラダーフレームは新設計され、悪路走行に求められる剛性や安全性を高めている。サスペンションは、従来型の車軸式からフロントはダブルウイッシュボーンに変更された。リアは車軸式(5リンク)のままだが新設計になった。
エクステリアは、独特のスクエアなスタイリングや丸型ヘッドライトなど、遠目に見てもGクラスとわかるもの。だが、ライト類にLEDを、リアウインドー以外のガラスは緩やかな曲面を採用し、Gクラスの個性を色濃く残しながら、最新のメルセデスデザインによってアップデートされた。
全長は4817mm(従来型比+53mm)、全幅は1931mm(同+64mm)と、ボディは従来型よりひとまわり以上大きくなった。それでも、高張力鋼板やアルミニウムなどの採用により、従来型より約170kgの軽量化を達成している。
インテリアは、厳選されたレザーや上質なウッドトリムなどの採用により、従来型の質実剛健なものからラグジュアリーなものへアップグレードした。インパネは12.3インチのディスプレイ×2枚の全面モニター。コマンドシステムはタッチパッドも備えている。
またサイズの拡大に伴い室内空間も広くなり、とくに後席のレッグルームは従来型より150mmも拡大している。
日本仕様は、G550とメルセデス・AMG G63の2グレード。どちらも4LのV8ツインターボを搭載するが、エンジン型式は異なり、G550は422ps/610Nm、AMG G63は585ps/850Nmを発生する。トランスミッションは、いずれも9速AT。ハンドル位置は、AMG G63は左右とも選べるが、G550は左のみとなる。
最新のメルセデスらしく、レーダーセーフティパッケージをはじめとする安全運転支援システム、テレマティクスサービスのメルセデス・ミー・コネクトなどを標準装備。価格は、G550が1562万円、AMG G63が2035万円。
なお、従来型のGクラスも当分の間は継続して販売されている。
メルセデス・ベンツ G550(AMG G63)主要諸元
■全長×全幅×全高:4817×1931×1969(4873×1984×1966)mm ■ホイールベース:2890mm ■重量:未発表 ■エンジン:V8 DOHCターボ・3982cc ■最高出力:422ps/5250-5500rpm(585/6000) ■最大トルク:610Nm/2250-4750rpm(850/2500-3500) ■トランスミッション:9速AT ■駆動方式:フルタイム4WD ■タイヤ:275/55R19(275/50R20) ■価格:1562万円(2035万円)