“グランピング”という言葉を聞いたことがあるだろうか。キャンプに似たアウトドア用語だが、オートキャンプとの違いが良くわからないという人も多いだろう。そこで、グランピングについて簡単に解説してみよう。

グランピングを簡単に言うと“リッチでお手軽なオートキャンプ”

2018年に入って“グランピング”という言葉が多く聞かれるようになってきた。そのひとつは施設の新規オープンだ。2018年5月、千葉県南房総市に調理施設を充実させた“THE CHIKURA UMI BASE CAMP”が。同年同月、茨城県行方市に農業体験型の“ファームグランピング”が。同年6月、千葉県一宮町に海岸まで徒歩約7分の“TENT”が相次いでオープンしている。アウトドアの季節本番に入った、という理由が大きいものの、探せばもっと多いだろう。

画像: 千葉県一宮町にオープンした“TENT”。

千葉県一宮町にオープンした“TENT”。

画像: 千葉県一宮町にオープンした“TENT”の宿泊室内。

千葉県一宮町にオープンした“TENT”の宿泊室内。

さらに、施設での新しい利用プランの追加というリリースも含めると、話題に事欠かないのがグランピングである。じゃあオートキャンプとはなにが違うのだろうか。正直ボクも疑問に思う部分があったので調べてみた。

オートキャンプというと……クルマでオートキャンプ場に乗り付け、自前の(もしくは施設で借りた)テントや寝袋、調理器具、テーブルや椅子などを組み立て、設置する。そう、設置から調理から、片付けまですべて自分たちの手でこなさなくてはならない。そのため道具の揃っていない初心者や、ボクのような面倒くさがりのズボラ人間にはちょっと入りにくい世界だった。ただ、キャンプを一度体験してしまうとその楽しさが病みつきになるという。

グランピングは初心者に優しい一方、玄人にはモノ足りない?

では、グランピングとはなにか。ひとことで言ってしまうと、“お手軽なオートキャンプ”だ。どういうことかというと、グランピング施設にはあらかじめ、テントや調理器具、テーブルや椅子など“本来のキャンプでは、自分たちで設置すべきもの”ほぼすべてが完成しているのだ。やることと言ったら、ビール片手に仲間とワイワイ話しながら肉や野菜を調理(してくれる施設もある)し、食すこと、遊ぶこと、寝ること。用意をする必要がないので、ある意味“おいしいとこだけ食べる的”な時間の有効利用ができるワケだ。

画像: 農業体験型の“FARMGLAMPING なめがた”では、近くの畑で採れた野菜を調理できる。

農業体験型の“FARMGLAMPING なめがた”では、近くの畑で採れた野菜を調理できる。

施設によって“自分たちですべきこと”は違うようだが、グランピングの醍醐味は“手軽さ”だ。荷物は少なく、テントはもちろん設営に必要な工具も必要ない。だから、ワゴンやミニバンなど、大きなラゲッジルームのあるクルマである必要はなく、オープンカーだってOKだ。トコロによっては入浴施設も完備するというから、家族や女性だって安心して体験できる。

施設側でいろいろ準備してくれるので、1泊数千円で済む純粋なオートキャンプと比べたら割高だ。もちろんピンキリで、約1万円〜。サービスの豊富なトコロでは5万円というのプライスタグもあった。

画像: “FARMGLAMPING なめがた”の宿泊施設内。

“FARMGLAMPING なめがた”の宿泊施設内。

ただし、その手軽さゆえだろう、昔からのキャンプファンにとってはモノ足りないようだ。「2016年のオートキャンプ概況」によると、キャンプをしている人の約6割がグランピングに「興味ない」と答えたという。その理由の多くは「自分でやりたい」というもの。

オートキャンプのブーム再燃なるか!?

ちなみに、過去を見てみると、1980年代から1990年代の自動車のクロカンブームに連動する形で、オートキャンプ業界でもブームが巻き起った。当時のオートキャンプ人口は1600万人近くまで上ったと言われ、日本各地にいくつものキャンプ場が新規オープンするほど盛り上がった。ただそれも2000年代に入ると沈静化、最盛期の半数以下の人口に減少していた。

画像: 1980〜90年代のクロカンブーム。その火付け役となった一台が初代パジェロだ。

1980〜90年代のクロカンブーム。その火付け役となった一台が初代パジェロだ。

ところが近年、登山や自転車などアウトドアスポーツの人気上昇や、さらに自動車のSUV人気も重なって、再びキャンプ人口が盛り返しているのだ。まだブームと言えるほどではないが、2000年代に比べると着実にファンを増やしてきている。

今後、グランピングの体験を契機としてオートキャンプ人口が増加、ブーム再燃となるかもしれない。ちょっとでも興味があるなら、一度経験してみては?

画像: “FARMGLAMPING なめがた”。

“FARMGLAMPING なめがた”。

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