東洋ゴム工業は、新技術「Toyo Silent Technology(トーヨーサイレントテクノロジー)」に基づき、車内騒音のひとつであるタイヤ空洞共鳴音を効果的に低減するデバイスを、新たに開発したと発表した。

タイヤ空洞共鳴音とは?

タイヤ空洞共鳴音とは、タイヤが路面からの入力を受け、タイヤ内部に充塡されている空気が振動して発生するノイズのこと。高速道路を走行中、道路の継ぎ目を通り過ぎるとき「パカーン」という音がするが、その音が空洞共鳴音となる。回るタイヤに対して道路表面の凹凸が入力され、タイヤの中の空気が振動、その振動が車軸を介して室内に「ノイズ」として伝わる現象だ。

200Hz〜250Hzという低周波数帯域のノイズとなる。

画像: タイヤ空洞共鳴音とは?

ノイズ低減の独自デバイス

東洋ゴムは、シミュレーション技術により、車両走行時にタイヤ内部の空気がどのような状態にあるかを可視化。空気がタイヤ内部で「周方向への流れ」と「垂直方向への流れ」を発していることが判明した。その事実に着目し、「空気の流れを活用して」ノイズ低減を図る独自のアプローチに取り組んだという。

音は「穴を通る」と低減する。可視化によって判明した空気の流れの向きに多孔フィルムを配置、「発生する音が穴を通る構造」を設ける検討を行った。

画像1: ノイズ低減の独自デバイス

結果、多孔フィルムを山なりの形状として装着することを考案。山なり形状を保持するために、円筒状のスポンジをタイヤ内部に16基配置。この円筒状スポンジの中空構造自体もノイズ低減効果があるため、多孔フィルムとの相乗効果でより「静か」な結果を得ることができたという。

画像2: ノイズ低減の独自デバイス
画像3: ノイズ低減の独自デバイス


市販されているTOYOのタイヤをサンプルとして実車実験を行い、車内騒音レベルを計測した結果、デバイスを搭載していない現行タイヤでの走行時にくらべ、200Hz〜250Hz帯域において最大マイナス12dBという低減効果を得た。

画像4: ノイズ低減の独自デバイス

東洋ゴムでは今後、デバイス搭載タイヤの製品化と市場展開を検討していく予定だという。

他社はどう?

空洞共鳴音を低減する技術は、住友ゴムが「サイレントコア(特殊吸音スポンジ)」として2006年から市販タイヤに搭載している。

これはタイヤの内側に貼り付けた、耐久性に優れた低比重の特殊エーテル系ポリウレタンのこと。このスポンジで吸音効果を発揮、またタイヤ内でスポンジが受ける衝撃を分散する2山構造の形状を採用している。

現行タイヤではダンロップ「ル・マン ファイブ」「ビューロVE303」に搭載、昨年5月にはサイレントコア搭載商品の累計出荷本数で1000万本を突破している。

画像: 住友ゴムの技術「サイレントコア(特殊吸音スポンジ)」。

住友ゴムの技術「サイレントコア(特殊吸音スポンジ)」。

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