11月には事前受注開始? 国内発売は来年3月
新型アクセラの公開が迫ってきた。このクルマから搭載が始まるSKYACTIV-X(SPCCI=ガソリンエンジン初の圧縮自己着火とスパークプラグ点火を併用する世界初の技術を実現)に注目が集まっているが、凄いのはそれだけではない。
まずは、全面刷新されるシャシだ。去る4月に、次世代商品群のプラットフォームを量産に適した前輪駆動ベースの「スモール」と、国内生産を前提により付加価値を高めた後輪駆動ベースの「ラージ」に分けることが発表された。新型アクセラに採用される新世代プラットフォームはもちろんスモールであり、フロントがストラット式を踏襲、リアが現行型のマルチリンクからオーソドックスなトーションビーム式に改められる。大量生産に向いた方式であるがゆえ現行アクセラの美点である国産車離れした高いハンドリング性能に影響があるのではないかと心配する声も聞かれるが、それは杞憂だ。昨年秋には新型シャシを採用したテスト車両のジャーナリスト向け試乗会が開催されたが、だれもがその高い基本性能に舌を巻いた。サスペンションの出来もさることながら、新環状構造を採用したボディの熟成度の高さは、その時点ですでに相当なレベルに到達しており、ハンドリング、乗り心地ともに定評ある現行モデルを大幅に超えていた
気になるのがパワートレーン。前述のとおりSPCCIエンジン(SKYACTIV-X=仮称)搭載車を設定してくる。エンジン本体の排気量は2ℓだが、通常のスパークプラグ点火と圧縮自己着火を組み合わせたいわばガソリンとディーゼルの良いトコどりした世界初のパワーユニットとなる。当然ながら抜群の高燃費を実現しているが、さらに発進時にモーターアシストする12Vマイルドハイブリッド・システムを組み合わせることで、現行アクセラのストロングハイブリッドを超える燃費を実現してくるのだ。それゆえ、新型ではTHSを用いたハイブリッド車はラインアップされない。
デザインは、東京モーターショーで公開された「魁CONCEPT」のイメージを忠実にトレースしたもの。ボディサイズは大型化も懸念されたが、ほぼ現行型同等に収まる。すでに販売店向けの研修も始まり、実車を見たという営業マンも増えている。「(車格が)ひとクラス以上あがる」とは、研修会に参加した販売店関係者の証言だ。さらに安全装備やコネクト関連技術も大幅に進化しており、「現行型とは別のクルマになったようだ(前出の販売店関係者)」と、販売の最前線でもその進化に驚いているほど。
そのほか最新のパワートレーン情報など、ホリデーオート10月号では期待のニューモデルを詳しく紹介している。ぜひ、ご一読を!