2018年10月28日、WRC世界ラリー選手権第12戦ラリー・スペインの最終日デイ4がスペインのサロウを中心に行われ、シトロエン・レーシングからスポット参戦したセバスチャン・ローブ組(シトロエンC3 WRC)が優勝を飾った。トヨタはのオット・タナック組(ヤリスWRC)が6位に入りドライバー部門での逆転チャンピオンに可能性を残すとともに、ラッピ組が7位、ラトバラ組が8位でマニュファクチャラー選手権首位の座を守った。
トヨタはダブルタイトル獲得の可能性を残す
シトロエンから今年3度目のWRC参戦にのぞんだセバスチャン・ローブの走りは圧巻だった。3番手で最終日をスタートすると、SS15で総合トップに躍り出て、チャンピオン争いをよそに2.8秒差で逃げ切った。2013年のラリー・アルゼンチン以来となる、WRC通算79勝目という記念すべき勝利だった。
トヨタにも優勝のチャンスはあった。最終日をトップでスタートしたヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組は、SS17でガードレールに接触し50秒近いタイムロスで大きくポジションを落とし結局8位。
3日めに首位を立ったオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組も、不運なパンクで遅れ、最終日に挽回したものの6位に終わっている。それでもドライバー選手権トップとの差は23ポイントにとどまり、まだタイトル獲得の可能性を残した。
エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組はチームのためにポイント獲得を最優先して7位でフィニッシュ。その結果、12ポイント差でトヨタはマニュファクチャラーランキングトップを堅持。WRC復帰2年目でのダブルタイトル獲得に向けてラリー・オーストラリア(11月15日〜18日)にのぞむことになった。