第一次のスーパーカーブームが落ち着いてから約10年。1980年代末に日本はバブル景気に突入する。そんな時代に新たなスーパーカーが数多く登場し「スーパーカー第二黄金期」が到来する。年末年始スペシャルとして、日本が最も輝いていた華やかなりし時代の寵児たちを振り返ってみたい。第11回は、かつての名門が復活した「BUGATTI EB110:ブガッティ EB110」だ。(ホリデーオート2018年11月号より)

フランスの名門、ブガッティがイタリアで復活!

「BUGATTI EB110:ブガッティ EB110」

画像: 560psを発生するV12DOHCクワッドターボによる走りは静かで、しかも恐ろしく速い!

560psを発生するV12DOHCクワッドターボによる走りは静かで、しかも恐ろしく速い!

かつての名門フレンチ・スポーツカー、ブガッティが1991年に「ブガッティ・アウトモビリSpA」としてイタリアで復活。創設者エットーレ・ブガッティの生誕110周年を記念して、EB110を発表した。お察しのとおりEBはエットーレ・ブガッティのイニシャル、110は生誕110周年を意味する。

画像: スーパーカーのお約束でシザーズドアを採用。イグニッションをONにするとリアウイングが立ち上がる。

スーパーカーのお約束でシザーズドアを採用。イグニッションをONにするとリアウイングが立ち上がる。

30年以上のブランクを経て名門を復活させたEB110は、何もかもがスーパーなモデルだった。ミッドシップ搭載される3.5LのV12DOHCは吸気2/排気3の5バルブで、4個のIHI製小型ターボを組み合わせ、パワースペックは、GTと呼ばれるノーマルが560ps/63.0kgm、軽量化されたSS(スーパースポーツの略)では611ps/66.3kgmを発生した。

画像: 3.5Lの5バルブDOHCエンジンにターボを4基装着、フルタイムで4輪を駆動するという、当時のハイテクを結集していた。

3.5Lの5バルブDOHCエンジンにターボを4基装着、フルタイムで4輪を駆動するという、当時のハイテクを結集していた。

6速ミッションはエンジン前方に縦置きされ、センターデフを介して前後アクスルにパワーを振りわけるフルタイム4WDを採用していた。シャシはカーボン製で、ボディデザインの基本はガンディーニが担当した。

画像: ローズウッドのインパネにポルトローナ・フラウ製の本革インテリアがブガッティらしい。

ローズウッドのインパネにポルトローナ・フラウ製の本革インテリアがブガッティらしい。

GTの動力性能は、最高速が350km/h以上、0-100km/h加速が3.5秒、0-1000m加速が20.7秒と発表されていた。

だがブガッティ・アウトモビリSpAは1995年に倒産。EB110は同社が発売した唯一のモデルとなった。

画像: 1991年にパリで発表されたEB110。ノーズの馬蹄形エアインテークは往年のモデルをインスパイアした証。

1991年にパリで発表されたEB110。ノーズの馬蹄形エアインテークは往年のモデルをインスパイアした証。

ブガッティ EB110 主要諸元(1992年)

●全長×全幅×全高:4400×1940×1125mm
●ホイールベース:2550mm
●重量:1620kg
●エンジン種類:V12 5バルブDOHCクワッドターボ
●排気量:3500cc
●最高出力:560ps/8000rpm
●最大トルク:63.0kgm/3750rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップ4WD
●タイヤサイズ:前245/40R18・後325/30R18

画像: スーパーカー第二黄金期は、ホリデーオート2018年11月号にも掲載されています。

スーパーカー第二黄金期は、ホリデーオート2018年11月号にも掲載されています。

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