内気循環と外気導入、好みで使い分ければいいのだがオススメは……
エアコンとクーラーの違いをご存じだろうか?
クーラーはただ冷やすだけで、エアコンは内部のフラップが動いて冷気と暖気を混ぜながら、車内の気温を快適に保つようにしている。インパネにあるセンサーからの情報によって、冷気と暖気の混合割合を自動で算出するのがオートエアコンで、マニュアルエアコンの場合は当然、手動での設定となる。
また、エアコンには内気循環と外気導入があるのをご存じだろう。前者はインパネ下にある吸気口から車内の空気を吸って、吹き出し口から出している。一方、後者はワイパーの付け根から外部の空気を取り込むという点で異なる。
ちなみに、特殊なセンサーで外部の悪臭を関知し、自動で内気循環/外気導入を切り替える、オート機能も高級車を中心に増えてきている。
問題はどちらがいいのかということで、昔から議論は続いているし、人によるところもある。もちろん好みで使えばいいのだが、最近のクルマは気密性が高いので外気導入を基本として、悪臭が入ってきたときだけ内気循環にするのがオススメだ。
また、内気循環をメインにしていると、梅雨時や寒い季節などウインドーの曇りが取りきれないときがあるし、車内の空気が淀んだりして、クルマ酔いやめまいの原因になったりするので、そのときは外気導入に切り替えるようにしたい。
ただメンテナンス的には逆だったりする。外気導入にするとゴミを吸い込んでしまうデメリットもあり、最近のクルマは軽自動車でもエアコンフィルターを採用する。車内までゴミが入り込むことはないが、それでもダクトに溜ることも考えられる。溜ったゴミは腐敗して悪臭の原因になるからやっかいだ。
落ち葉の多い木の下など、駐車場所によっては内気循環にして止めたり(走り出してから外気導入にする)、ボンネットに付いた枯れ葉を取り除くなど、気を遣うようにしたい。(文:近藤暁史)