プレミアムスポーツセダンの新たなベンチマーク
新型3シリーズが、BMW独自のスポーティで精密なプレスラインや象徴的なキドニー・グリルといった伝統を継承しつつ、洗練されたスタイルに進化して登場した。
たとえばキドニーグリルは、従来の2パーツに分かれたデザインから、ひとつのフレームで縁取り立体的な造形とすることで、低重心でアグレッシブなデザインとなっているし、伝統の丸型4灯ヘッドライトは、下辺部の中央に鋭角の切り欠きを入れることで、これまでとは大きく異なる印象となっている。またホフマイスターキンクはCピラーに一体化されたデザインとなった。
新型3シリーズは走行性能も大幅に向上している。ベースとなるボディは、ホイールベースが40mm拡大されて2850mmに、トレッドもフロントが43mm、リアは21mm拡大され、よりダイナミックな走りを実現。重心も10mm下げられている。
ボディサイズは先代モデルより全長が70mm伸びて4715 mmに、全幅も25mm増えて1825 mmとなっている。
日本仕様の新型3シリーズにまず設定されるのは、330iと320i。
330iはMスポーツの1グレードで、258ps仕様の新開発2L 直列4気筒エンジンを搭載。燃焼系、ターボ制御を改良することで、従来モデルのエンジンと比較して、ほぼすべての回転域で50 Nmの大幅なトルク増を実現、燃焼効率やレスポンスの向上ノイズの低限も図られている。
320iは日本の道路事情や日本のユーザーニーズに合わせて設定されたモデルで、2L 直列4気筒エンジンは最高出力184ps/5000rpm、最大トルク300Nm / 1350-4000rpmを発揮。いずれは欧州でも設定される可能性はあるが、初期生産では日本専用モデルとなる。なお320iには、スタンダードな320iのほか、320i Mスポーツ、ベーシックな320i SEもラインナップされている。(320i SEは2019年中旬発売予定)
装備に注目すると、新型8シリーズから導入された新しい表示・操作コンセプト「BMW Operating System 7.0」を標準装備。タッチ操作機能を備えた大型コントロールディスプレイと、洗練されたデザインのフルデジタルメーターパネルが、BMWならではの機能的な空間を作り出している。
機能では日本で初めての導入となる高性能3眼カメラを使用した最新の運転支援システムが注目される。この高性能3眼カメラシステムは、長距離、中距離、周辺監視と個々のカメラに役割を特化させることで、より正確なレーンキーピング性能や離れた場所の危険予測、広い視野での危険予測を可能としている。
また、AIを活用した新開発のBMWインテリジェントパーソナルアシスタントも採用されている。これは自然な会話に近い言葉で車両の操作、情報へのアクセスが可能となる機能で、ドライバーの好みを学習する能力も持つので、長く乗り続けるほどドライブにおける真のパートナーとしての役割を担うことが可能となる。
車両価格は、330i Mスポーツが632万円、320i Mスポーツが583万円、330i が523万円、320i SEは452万円。
BMW 330i Mスポーツ 主要諸元
●全長×全幅×全高=4715×1825×1430mm
●ホイールベース=2850mm
●車両重量=1630kg
●エンジン=直4DOHCターボ
●排気量=1998cc
●最高出力=258ps/5000rpm
●最大トルク=400Nm/1550-4000rpm
●トランスミッション=8速AT
●駆動方式=FR
●ハンドル位置=右
●車両価格=632万円
BMW 320i 主要諸元
●全長×全幅×全高=4715×1825×1440mm
●ホイールベース=2850mm
●車両重量=1560kg
●エンジン=直4DOHCターボ
●排気量=1998cc
●最高出力=184ps/5000rpm
●最大トルク=300Nm/1350-4000rpm
●トランスミッション=8速AT
●駆動方式=FR
●ハンドル位置=右
●車両価格=523万円