今回紹介する映画は、2014年に世界中でメガヒットした傑作「レゴ®︎ムービー」の最新作。大人も子どもも楽しめる、CGを駆使したギャラクシー・アドベンチャー。もちろん、レゴで作ったクルマも出てきます!(Ⓒ 2019 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.)

レゴと人間にあるのは、創造力無限の可能性だ

レゴは1934年に「よく遊べ」を意味するデンマーク語「Leg Godit」より、社名をLEGOと命名されたデンマークの玩具会社で、さまざまな形態のプラスチックブロックを幾重にも組み合わせて乗り物や動物などを作りだすオモチャのブランドでもある。

その組み合わせはおそらく無限で、想像力と根気さえあればどんなものでも作り出すことができる。そんなレゴのビルディング・コンテストの世界大会も行われており、世界中に愛好家のいる大ヒット玩具だ。

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子供の頃より慣れ親しんで、大人になってもその魅力から離れられない人も多く、世界7カ国にあるレゴブロックのアドベンチャーワールドのうちのひとつ、お台場デックス東京ビーチ アイランドモールにあるレゴランド・ディスカバリー・センター東京に遊びに出かけたことのある人もいることだろう。

映画とコラボレーションしたセット商品(『スター・ウォーズ』『スパイダーマン』『パイレーツ・オブ・カリビアン』などなど)も多数発売しており、その魅力は大人も子どももとりこにしている。
そんなレゴを主人公にしたアニメーション映画が2014年に公開されて大ヒット。本作品はその映画版の第2弾で、前作に登場したキャラクターたちが前作以上に大活躍するアドベンチャー・コメディ・ムービーとなっている。

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前作でブロックシティと呼ばれる街で能天気に暮らしていたレゴ ミニフィギュアのエメットは、突然訪れた危機を救うためにマスタービルダーとなって仲間とともにブロックシティの危機を救った。
そしてそれから5年後のすさんでしまった世界、ボロボロシティに新たに急襲してきた謎の宇宙人メイヘム将軍たちによって、愛するルーシーと仲間たちはミュージカルの大好きなわがまま女王が支配するシスター星雲に連れ去られてしまう。エメットは仲間を救うために宇宙へと飛び出して行くことに。しかしそこには予想もしていなかった結末が待っていた…。

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エメットの仲間たちとして登場するDCコミックスのヒーローたち(バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマン、グリーンランタン、アクアマンなど)も健在で、まるで『マッドマックス』風のマシンや、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンなど、実際にレゴブロックで作れる乗り物たちも多数登場。

日本には正規輸入されていないシボレーのピックアップトラック、シルバラード1500ハイカントリーなんてモデルもレゴで作られて登場する。

映画を観た後に自分たちもレゴブロックを組み立てて遊びたくなってくる。そんな楽しみ方ができるのも本作品の根本にある楽しさだろう。

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ギャグやナンセンスが盛りだくさんで、子ども向けのストーリーかと思えば実は意外に奥深く、レゴブロックとそれらを使って遊ぶ、われわれ実際の人間たちとの現実世界での繋がりも描かれている。そこにはあの『トイ・ストーリー』のような世界観もあり、大人も子どもも一緒に本作を楽しむことができるだろう。

レゴという玩具の価値観は、レゴ ブランドの価値観でもある。それは「独創性、チームワーク、相手が誰で、どこにいようとも、何歳であっても、関係なく楽しめる」という、レゴが提唱する商品価値観とも共通している。
映画はそんなレゴの理念をしっかりと投影し、107分という上映時間を観客に、まるでレゴブロックを組み合わせて構築していくかのように届けてくれる。前作同様、エンドロールはちょっと長いのだが…(笑)。

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つまり、レゴという玩具の持つ、組み合わせ無限の可能性こそが、人間が生きていくうえでの理由であり目的でもあるというような。そんなメッセージも、もしかしたら描かれているのではないだろうか。(文:永田よしのり https://ameblo.jp/blues-yoshi)

3月29日より公開中
上映時間:107分
監督:マイク・ミッチェル
声の出演:クリス・プラット、エリザベス・バンクスほか
配給:ワーナー・ブラザース映画

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