中国GPはルイス・ハミルトンの優勝、メルセデスAMGの1、2フィニッシュで幕を閉じたが、レース前の予想とは裏腹にトップ5のドライバーはいずれも2ストップ戦略をとった。これは本当に正解だったのだろうか。

チーム内で異なる戦略をとったレッドブルを見れば2ストップが正解ということに

F1にタイヤを供給するピレリは、レース前のシミュレーションで「中国GPではソフトタイヤでスタートし19周目にハードタイヤに交換しそのまま走り切るのが最速の戦略」としていたが、予選トップ5のドライバーは決勝のスタートタイヤを決めるQ2でミディアムタイヤを選択し、決勝レースでも2ストップのミディアム - ハード - ミディアムという戦略を採用した。

レースはメルセデスAMGが速さを見せつけて終始リードする形となり、予選トップ5のドライバーが決勝でも上位を独占することになったが、ピレリではこれについて「上位陣でレッドブルのマックス・フェルスタッペンがアンダーカットを狙って最初にピットインしたが、それにライバルたちが反応して同じ戦略をとることになったのも大きいだろう。ハードタイヤは決勝日の気温ではやや摩耗が大きかったし、ミディアムタイヤが摩耗のバランスでもっとも優れたコンパウンドだった」と分析している。

それでも、1ストップか2ストップか、どちらが正解だったかは判断が難しい。ただし、1ストップ戦略の最上位となったダニエル・リカルド(ルノー)が優勝したルイス・ハミルトンから1周遅れとなっているのは注目ポイントだろう。同じチーム内で異なるタイヤ戦略をとったレッドブル・ホンダを見れば、2ストップ戦略が正解ということになる。

また、ピレリ・レーシングのマリオ・イソーラ代表は「余分なピットストップとなりましたが、ソフトタイヤを最後に装着してファステストラップポイントを獲得したレッドブル・ホンダのピエール・ガスリー、ソフトタイヤで長いスティントをこなし10位に入賞したトロロッソのアレクサンダー・アルボンに拍手を送ります」と語っている。

ちなみに、トップ5のドライバーが2ストップ戦略をとったのに対し、6位から10位のドライバーはいずれも1ストップ戦略(ガスリーは変則的な3ストップとなったが)を選択している。

画像: 1ストップ戦略を変更、53周目にソフトタイヤを装着してファステストラップポイントを獲得したレッドブル・ホンダのピエール・ガスリー。

1ストップ戦略を変更、53周目にソフトタイヤを装着してファステストラップポイントを獲得したレッドブル・ホンダのピエール・ガスリー。

画像: ピレリがレース前に推奨した「中国GPでのタイヤ戦略」。

ピレリがレース前に推奨した「中国GPでのタイヤ戦略」。

画像: 中国GPで各ドライバーがとったタイヤ戦略。カッコ内はピットストップを行った周回。

中国GPで各ドライバーがとったタイヤ戦略。カッコ内はピットストップを行った周回。

画像: 各コンパウンドでのベストタイム。ミディアムタイヤが好タイムをマークしている。

各コンパウンドでのベストタイム。ミディアムタイヤが好タイムをマークしている。

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