車内清掃は掃除機を駆使して徹底的に!
車内の形状は複雑だし、素材もバラバラ。加えて、ゆっくりと汚れていくので、汚れている感が薄かったりする。もちろんそんなことはなく、各部に汚れやゴミが溜まってけっこう汚い。そのまま放置するのは見た目が悪いだけでなく、雑菌の繁殖など健康にも悪影響を与えるだけに、マメにきれいにしておきたい。
内装とひとことで言っても樹脂やクロスなど素材はさまざまあり、それぞれを攻略するための車内清掃用品はいくつかある。とはいっても、特別なモノは必要ない。車載用の掃除機以外は写真にあるように、家庭用品で十分こと足りる。
まず最初は、もっとも目につきやすいダッシュボードやセンターコンソールだ。ここに配置されている樹脂にはシボ(シワ)があり、汚れが入り込むと除去しにくい。そこで、薄めた石けん水をスポンジにつけて、タテヨコに動かして汚れをかき出すように拭っていく。細かいすき間には歯ブラシを使う。
クロス素材を採用することの多いシートの汚れは、表面をただ拭くだけでは取り除けない。シミ抜きの要領で、トントンと叩いてやる。逆に接着剤で貼ってある天井やドアなどの内張りは表面を軽く水拭きするだけに止めておこう。
内装の中でも、想像以上の汚れを溜め込んでいるのがシート下だ。
内装クリーニングの極意は「目線を下げる」こと。床に近い、下のほうを作業する場合でも通常は立ったまま腰を曲げて行うことが多いはず。この姿勢では“上から目線”になってしまい、シートの下などを見落としがち。腰を下ろして、目線そのものを下げてやるとふだん見えなかったものが見えるようになって、ホコリやゴミ、お菓子のクズなどが溜まっていて驚くこともある。
こうしたゴミのほかにも髪の毛やフケなどはダニのエサになる。また、気温20℃から30℃あたりで、湿気が多いときがもっとも繁殖しやすい。だから梅雨時期は要注意なのだ。刺されるとかゆいだけでなく、アレルギーの原因にもなる。こうしたゴミやダニたちを、掃除機を使って、奥までノズルを入れてしっかり取り除いてやろう。
掃除機だけでは手に負えないと思ったら、フロアマットを水洗いしてしまうのも手だ。しかし、ザッと洗ってすぐに車内に戻すなんてことは、やってはいけない。ダニが好む多湿環境になるし、雑菌も増殖しやすいので身体にもよくない。洗ったらしっかりと天日干しをする。また裏ワザとして部屋干し用洗剤で洗うのもいい。(文/写真:近藤暁史)