東京・ベイエリアのクルマのテーマパーク、メガウェブでは2019年7月8日(月)まで「ル・マンに挑んだ日本車」と題して、特別展示を実施中だ。ル・マンに挑んだ日本車の中から、エポックメイキングなモデルを4台紹介していこう。まずは1991年の「マツダ 787B」からだ。
ロータリーエンジンの栄華を物語る
フランス西部、ル・マン市郊外のサルテ・サーキットを舞台に、1923年から行われている耐久レースが、ル・マン24時間レースだ。
日本車で初めてル・マンに参戦したのは1973年のシグマMC73というプライベーターが製作したレーシングカーだった。
その後、多くのプライベート・コンストラクターやトヨタ、日産、マツダといったメーカーも参戦するが、ポルシェ、ジャガー、メルセデス・ベンツなどの牙城を崩すのは容易ではなかった。
そして1991年、レギュレーションの変更によりトヨタと日産が参加を取りやめる中、マツダ 787Bがなんと総合優勝に輝いた。
マツダ 787Bは4ローターのロータリーエンジンを搭載したグループCカーだ。ル・マンにロータリーエンジンが参戦できる最後の年となった1991年に総合優勝を飾った(1994年から再びロータリーエンジン搭載車の参戦が認められた)。
787Bは初めてル・マンで優勝した日本車というだけでなく、初めてル・マンで優勝したロータリーエンジン搭載車でもあったのだ。
マツダ 787B 主要諸元
年式(参戦年):1991年
全長×全幅×全高:4782×1994×1003mm
ホイールベース:2662mm
車重:830kg以上
エンジン:直列4ローター・ペリフェラルポート 自然給気
排気量:654cc×4
最高出力:515kW(700ps)
ドライバー:V.パイドラー(ドイツ)、J.ハーバード(イギリス)、B.ガショー(フランス)