レッドブルのふたりが揃って上位に進出、確実にパフォーマンスアップ
前戦オーストリアGPで優勝したレッドブルはイギリスGPでも好調。フェルスタッペンとガスリーは、序盤からトップ6のポジションでレースを進め、2台揃って表彰台争いを繰り広げた。
今回はフェルスタッペンがフェラーリのセバスチャン・ヴェッテルに追突されるアクシデントの影響を受けて5位後退を余儀なくされたが、かわってガスリーが競争力を発揮してトップ3争いを展開。ガスリーは自己ベストリザルトに並ぶ4位でフィニッシュした。
ガスリーは予選でもQ2をミディアムタイヤで難なくクリアして5番手のタイムをマーク、決勝では12周目にハードタイヤに交換し残り40周を走りきるという難しいミッションを実行、フェルスタッペンをフォローしながら、フェルスタッペンを上回る結果に繋げている。
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは「決勝ではフェルスタッペンが素晴らしい走りを見せ、2戦連続の表彰台が間近だっただけに、クラッシュでポジションを失ったことは非常に残念です。一方で、ガスリーが今季最高かつ自身のベストに並ぶ4位というリザルトを獲得したことはポジティブに捉えています。これをきっかけにさらなる上位争いに絡んでいってほしいと思います。我々としては残念な部分もありましたが、今日はオーストリアに続き、ファンにとっては見応えのあるレースになりました」と語っている。
ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)
「このレースウイークは初日から決勝まで力強い走りができ、今年一番のレースとなりました。本来いるべき上位の中でバトルし、4位という結果でレースを終えることができて、喜ばしく思います。もちろん、表彰台まであと一歩であるポジションは悔しくないはずがありませんが、このレースウイークでチームとして正しい方向への大きな一歩を踏み出すことができました。ヴェッテルやルクレールとのバトルなど、レースを通してたくさん見応えのあるアクションを見せられたと思います。表彰台に立つためにまだ改善すべき点は残っているのですが、そう遠い現実ではないと感じているので、引き続き全力を尽くします」
マシンバランスに苦戦していたトロロッソのクビアトが決勝で躍動
トロロッソのふたりもイギリスでは素晴らしい走りを見せた。予選9番手、決勝でもポイント圏内にいたアレクサンダー・アルボンは、不運にもパワーユニットの高圧電力系に問題が発生し、2度目のピットストップを行わず走行することになったが。それにもかかわらず最終ラップにパスされるまでポジションをキープし、あと一歩でポイント獲得という健闘を見せた。
一方、チームメートのダニール・クビアトは、予選でマシンのセットアップに苦戦していたが、決勝では力強いレース運びを披露。序盤でソフトタイヤからミディアムタイヤに交換した後、セーフティカー導入のタイミングでハードに履き替え、そこからポイント圏内までポジションアップ。9位でチェッカーフラッグを受けた。
アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)
「タイヤのマネージメントが難しい一戦でした。セーフティカーのタイミングがラッキーに働いたドライバーもいれば、そうでなかったドライバーもいました。マシンに問題を抱えており、ピットインもできなければマシンにも触れられず、他チームがタイヤ交換をする中で走行を続けなくてはならない状況でした。フラストレーションのたまるレースでしたが、そういうときもあるのだと自分に言い聞かせて、次戦に向けて気持ちを切り替えたいと思います」
ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
「レースにはとても満足しています。正直、後方グリッドからのスタートだったため、あまり期待はしていませんでした。このレースウイークを通して思ったようにリズムがつかめず、マシンのバランスにも苦戦をしていましたが、今日は必要なときにマシンのポテンシャルをすべて引き出すことができました。セットアップの方向性を見出すことができ、マシンの感触が著しく改善しました。残念ながら残り周回数が足りず、仕掛けるチャンスがあまりないまま終わってしまいましたが、レース後半はライコネンと8番手争いのバトルを楽しむこともできました。ここ最近悔しいレースが続いていたので、2ポイントを獲得できたことはとてもいい結果となりました」
次戦第11戦ドイツGP決勝は7月28日、ホッケンハイムリンクで開催される。