東京モーターショーには不参加だが、独自のイベントを企画中
1919年、アンドレ・シトロエンによって創業されたオートモビル・シトロエンは、2019年に創業100周年を迎える。大胆なデザインやクリエイティビティによって人気を呼んだシトロエンは、この100年間で、世界の90カ国以上で5000万台以上のクルマを販売している。
WTCCで3度、WRCで8度、世界選手権を獲得しているのもよく知られていることだ。現在ではヨーロッパで18%のシェアを誇るグループPSAの一員として、プジョー、DS、オペル、そしてボクゾールとともに世界中でラインアップを展開している。
そんなグループPSAのシトロエンが、現在新たなマーケットとしているのがインドだ。インドでは2025年には年間8000万台以上のクルマが販売されると試算されており、シトロエンでもインド・パシフィック統括本部を設置し、2020年にインド進出を目指し、工場や販売ネットワークなどのインフラを整備している。
さて、そんなシトロエンの日本市場だが、グループPSAでは日本市場への優先度は高い。4年前から本格的に日本における持続的計画により、販売ネットワークの再構築などを行った。
その結果、2015年上期から2019年の上期でシトロエンの販売台数は83%増加し、Bセグメント ハッチバックのC3では新型は旧型の3.1倍の平均販売台数を記録している。
このように好調なシトロエンのブランドをさらに強化すべく、2019年は新たに2車種のSUVを日本に導入した。
それが、5月28日に発表されたCセグメントの「C5 エアクロス SUV」と、7月16日に発表されたBセグメントの「C3 エアクロス SUV」である。
この2車種については、既に当サイトでも紹介しているので詳しい解説は省略するが、C5 エアクロス SUVはシトロエンの歴史上初のSUVで、日本市場ではシトロエンのフラッグシップとなる。日本仕様のエンジンは2Lの直4ターボディーゼルで、8速ATと組み合わされる。
C3 エアクロス SUVは、最近インポートSUV市場に多く登場しているコンパクトSUV。日本仕様のエンジンは1.2Lの直3ターボで、6速DCTと組み合わされる。
どちらも駆動方式はFFだが優れたトラクションコントロールを備え、よほどの悪路でない限りは4WDに遜色のない走りを見せるという。
今回、この2車種の最新SUVが日本で初めて同時にお披露目された。試乗会は9月以降に予定されているので、試乗レポートはあらためてお届けする予定だ。
なお、プジョー・シトロエン・ジャポンでは、2019年の東京モーターショーには出展しない。これは日本市場を軽視しているからではなく、会場スペースの問題などで費用と効果を考えて独自のイベントを企画しているからとのこと。
シトロエンでは、前述のように2019年は創業100周年にあたるため、9月16日(月)〜23日(月・祝)に赤坂アークヒルズで「シトロエン センテナリー ギャザリング(仮称)」、10月25日(金)〜28日(月)の「ラ フェスタ ミッレミリア 2019」への協賛、11月25日(月)〜12月1日(日)に二子玉川 ライズで「コンフォート ラ メゾン シトロエン」といったイベントを予定している。
いずれの会場にも、個人オーナーがフルレストアした1923年製(おそらく)の「5CV タイプC」が展示されるという。
イベントの詳細に関しては、あらためて紹介される予定だが、シトロエン ファンやフランス車ファンでなくても、ちょっと気になるイベントになるようだ。