2モーターハイブリッドを採用
ホンダの量販コンパクトモデルとして人気のフィットだが、4代目となる新型が東京モーターショーにおいて発表された。このニューモデルは従来どおり「広い室内空間や使い勝手の良さはそのままに、グローバルで通用する新しい時代のコンパクトカーのスタンダードを目指して開発」したという。
まず大きなトピックはハイブリッドモデルに「2モーターシステム」を採用したことだ。2モーターハイブリッドシステムはすでにアコードなどに採用されているが、ホンダがコンパクトカーに搭載するのは初めてのことだ。これにより、従来より低燃費でクオリティの高い走行フィールになることが期待される。
さらに「4つの心地よさ」としてホンダが挙げているのは、まず「心地よい視界」で、フロントピラーを新たな断面構造にすることによって、前方視界を格段に向上させたという。
次に「座り心地」だが、フロントシートに上級セダンへの搭載も見据えて新開発したという新世代のボディースタビライジングシートを採用した。これにより長距離ドライブでも疲れない座り心地になったという。
さらに「乗り心地」については、これは2モーターハイブリッドの採用で一般道ではモーター走行となるので、これによりスムーズで快適なものになるとしている。
そして「使い心地」は従来モデルから引き継ぐ広い室内空間を継承しつつ、あらゆるシーンで収納レイアウトなど移動をサポートする使い心地を提供するとのことだ。
さて、設定されるグレードは「BASIC(ベーシック)、HOME(ホーム)、NESS(ネス)、CROSSTAR(クロスター)、LUXE(リュクス)」の5つだが、中でも注目はクロスターだ。大径タイヤを採用してクロスオーバーSUV風に仕立てたタイプで、これによりフィットは新たな顧客層をつかむことになるに違いない。
また、先進の安全運転支援技術やコネクテッドサービスの充実化も図られている。発売開始は2020年2月ということだが、すでにデビューしているトヨタのヴィッツなどと激しい販売競争を展開することになるだろう。俄然、活気づいてきたコンパクトカー市場、ユーザーにとっては歓迎すべきことだ。