ジャガーXJSは古い?ながらもストレートは速い
![画像: 1967年のF1チャンピオンのD.フルムが52号車のステアリングを握ったのも話題となった。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/10/31/ce7a63926c2cc68bc727067bea984403df10e962_xlarge.jpg)
1967年のF1チャンピオンのD.フルムが52号車のステアリングを握ったのも話題となった。
1984年のヨーロッパツーリングカー選手権(ETCC)でチャンピオンタイトルを獲得したのがジャガーXJSだ。自らもドライバーとして活躍しながらTWRを率い、マツダのル・マン24時間レースやスパ24時間レースにも関わったトム・ウォーキンショーが1986年のインターTECに持ち込んだ。
5.3L直6DOHCエンジンはノーマルで最高出力225hp/5000rpm、最大トルク39.7kg/3000rpmを発生するが、1984年のマカオグランプリのグループAレース参戦時には500hp/7500rpmを発生。チューニングに関してはグループAで許される限りの手が入れてあった。
![画像: 英国車なので右ハンドル。4本スポークのステアリングにはTWRの刻印。ホーンボタンにはジャガーのエンブレムが入る。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/10/31/a70d7c433743eb11e09bd63a66f059b1919d543a_xlarge.jpg)
英国車なので右ハンドル。4本スポークのステアリングにはTWRの刻印。ホーンボタンにはジャガーのエンブレムが入る。
サスペンションはベース車と同じフロント/ダブルウイッシュボーン、リア/ウイッシュボーン式を踏襲しているがグループA用の公認パーツを使用して改造されている。アーム類も新たに作り直されゴムブッシュやボールジョイントはピローボールに置き換えて正確な動きを確保している。
リアサスペンションはドライブシャフトがアッパーアームを兼ねたウイッシュボーン式だが、アームの取付位置や形状は変更されている。片側2本ずつのツインショックアブソーバーとなっているのもノーマルと同じだが、パーツはもちろんレース用となっている。
![画像: ボルボ240ターボ、ホールデン コモドールを従えて先頭を走るジャガーXJS。初期のインターTECの主役は欧州車勢だった。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/10/31/fc1efffbcb05d23faf37a39dd50e588a7dac8754_xlarge.jpg)
ボルボ240ターボ、ホールデン コモドールを従えて先頭を走るジャガーXJS。初期のインターTECの主役は欧州車勢だった。
ブレーキは前後ともにロッキードのベンチレーテッドディスクに交換されており、いわゆるCカーと同じものが装着されていた。
1986年のインターTECでは、すでに2年落ちとなっていたが、ストレートが長い富士には有利という判断で持ち込んだと言われる。予選1回目では余裕のトップタイムをマーク。ところが予選2回目に中谷明彦のスタリオンがそのタイムを更新。それを見たトム・ウォーキンショー自身のドライビングにより再逆転という展開だった。
決勝ではポールポジションの51号車が7周でリタイア、予選3位の52号車が85周でデファレンシャルトラブルでリタイアとなったが、1986年インターTECでもっとも印象に残った一台なのは間違いない。