日本での正式デビューは2020年夏ごろか
タイカンは、ポルシェ初のEVスポーツカーだ。サイズは、全長4963×全幅1966×全高1378〜1371mm、ホイールベースは2900mmと、スポーツカーとしては比較的大柄な4ドアクーペだ。車重は後述するグレードによるが、2140〜2305kgと公表されている。
まずはそのエクステリアだが、4灯式LEDマトリックスヘッドライトによる独特の目つき、その下に備わるエアカーテンのインテーク、エンジンレスゆえ低くできたボンネットとフェンダーの盛り上がりなど、クラシックとモダンを融合した、ポルシェらしいフロントマスクだ。ポルシェ伝統のフライラインと呼ばれるサイドビューは、パナメーラよりは911に近いシルエットだ。エキゾーストエンドなどのないリアバンパー下部は、大型ディフューザー形状として空気抵抗を意識したスタイルとなっている。
タイカンは前後に2基の電気モーターを搭載したAWDだ。モーター出力の大きさによって、グレードはターボS/ターボ/4Sの3グレードが設定されている。ターボといってもEVだから実際にターボを装着しているわけではなく、加速のイメージで名づけられたようだ。トップモデルのターボSでは、モーターは最大560kW(761ps)と1050Nmを発生し、0→100km/h加速は2.8秒! このときの加速Gは1.2Gに達する。最高速度は260km/h、WLTPに準拠した航続距離は最長463km。
世界最高レベルの高速充電を実現するため、いままでのEVは400Vだったがタイカンでは800Vのシステムを採用している。ヨーロッパ仕様ではAC/DCともに対応しており、日本仕様でも家庭用はAC200V、全国のポルシェセンターや公共施設ではCHAdeMOに対応した急速充電を可能にする予定だ。150kWの急速充電器なら、わずか10分の充電で約100kmの走行が可能になる。また、いずれのグレードも後輪用モーターには2速トランスミッションが組み込まれている。
インテリアには最新のデジタル技術を取り入れており、メーターパネルなどには4つのディスプレイを採用し、タッチスクリーン式コントロールパネルなども備える。また、ポルシェとしては初めてレザーフリーのインテリアも設定したり、サステイナブルな素材を採用して地球環境に配慮している。
日本仕様のグレードはヨーロッパ仕様と同じ、以下の3グレードとなる。
ポルシェ タイカン ターボS
●最高出力:最大460kW(625ps)
●オーバーブースト出力(ローンチコントロール時):最大560kW(761ps)
●最大トルク:1050Nm(ローンチコントロール時)
●0→100km/h加速:2.8秒(ローンチコントロール時)
●最高速度:260km/h
●パフォーマンスバッテリー プラス
ポルシェ タイカン ターボ
●最高出力:最大460kW(625ps)
●オーバーブースト出力(ローンチコントロール時):最大500kW(680ps)
●最大トルク:850Nm(ローンチコントロール時)
●0→100km/h加速:3.2秒(ローンチコントロール時)
●最高速度:260km/h
●パフォーマンスバッテリー プラス
ポルシェ タイカン 4S
●最高出力:最大320kW(435ps)
●オーバーブースト出力(ローンチコントロール時):最大390kW(530ps)
●最大トルク:640Nm(ローンチコントロール時)
●0→100km/h加速:4.0秒(ローンチコントロール時)
●最高速度:250km/h
●パフォーマンスバッテリー
日本仕様の価格などの詳細については、まだ発表されていない。購入を検討している人は、「期間限定タイカン予約プログラム」にアクセスして欲しい。日本仕様のデリバリーは、2020年夏ごろからと予定されている。