11/22-24の日程で富士スピードウェイでスーパーGT選手権とドイツツーリングカー選手権(DTM)の交流戦が開催。土曜日のレース1ではKeePer TOM'S LC500のニック・キャシディがポールポジションから優勝を飾った。
スーパーGTマシン15台に加えアウディ4台、BMW3台の合計22台によるDTMとの交流戦がついに日本でも実現した。タイヤはハンコックのワンメイク、レースフォーマットは55分+1周で途中1回のタイヤ交換を伴うピットインが義務付けられる。まずは土曜日のレース1、予選でポールを奪ったのは37号車レクサスのニック・キャシディ、2番手のロイック・デュバル(アウディ)はウォームアップでクラッシュしグリッドに並べず。
キャシディが好スタートでトップをキープ。2番手には2台のNSX、RAYBRIGの山本尚貴とKEHIN塚越広大がテール・トゥ・ノーズで接近戦、これによりキャシディはリードを広げる。そして7周目、塚越が山本の前に出ることに成功し、2台のNSXの順位が入れ替わる。
その後方ではDTM車両を交えた激しいポジション争いが。予選14番手からDTMチャンピオンのレネ・ラスト(アウディ)がスーパーGT勢に対し奮闘するも、レクサスやNSXに対しトップスピードが伸びず、徐々に順位を落とす。
前車がピットインし順位が確定したかに思えたレース終盤、1台のGT-RがストレートでストップしたためSC導入となる。SCフォーメーションはインディスタイルの2列縦隊、そしてトップのキャシディ(レクサス)と2番手の塚越(NSX)の差が実質ゼロとなり、残り3分となった33周目にレースは再開される。
差が詰まりながらも塚越を押さえ込んだキャシディが35周のレース1でトップチェッカー、ポール・トゥ・ウィンを達成した。2位は塚越、3位には山本のNSX勢が入賞。
先立ってホッケンハイムで行なわれた交流戦では苦汁を舐めたニック・キャシディらスーパーGT勢が日本戦で表彰台を占拠した。ストレートスピードがモノを言う富士スピードウェイでレクサスLC500、ホンダNSX-GTのトップスピードがDTMマシンを圧倒した。
DTM勢最上位は予選16番手と苦戦したブノワ・トレルイエ(アウディ)が、リスタート後に激しくプッシュし6位でフィニッシュ。これまでテストドライブはあったものの実戦でDTMマシンを走らせるのは今回が初めて。3年ぶりとなる富士スピードウェイで水を得た魚のようにレースを楽しんだ。
木・金曜日のセッションでドライ、ウェットそれぞれでトップタイムを叩き出したModulo Epson NSX-GTの牧野任祐だが、セミウェットとなった予選で奮わず21番手。決勝では早めのタイヤ交換でファステストラップを記録するなど見せ場を作ったが最後はタイヤトラブルで25周リタイアとなった。
レース2は日曜日の午前予選、午後決勝というスケジュールで行なわれる。(PHOTO:井上雅行)
スーパーGT×DTM 特別交流戦 レース1 決勝結果(TOP 10)
1位 37 KeePer TOM'S LC500 ニック・キャシディ
2位 17 KEIHIN NSX-GT 塚越広大
3位 1 RAYBRIG NSX-GT 山本尚貴
4位 6 WAKO'S 4CR LC500 山下健太
5位 19 WedsSport ADVAN LC500 坪井翔
6位 21 Audi Sport Japan RS 5 DTM ブノワ・トレルイエ
7位 36 au TOM'S LC500 関口雄飛
8位 33 Audi Sport RS 5 DTM レネ・ラスト
9位 38 ZENT CERUMO LC500 立川祐路
10位 16 MOTUL MUGEN NSX-GT 武藤英紀