3.0LのV6ツインターボは、630psと730Nmを発生
マセラティの技術陣が、F1グランプリ由来のテクノロジーを基に、100パーセント自社で開発したエンジンが、今回発表された「ネットゥーノ」だ。その名前は、イタリア語でネプチューン(海神)の意味で、マセラティのエンブレムであるトライデント(三つ叉の矛)」の持ち主でもある。
この新エンジンは、マセラティのイノベーション ラボ、旧マセラティ コルセ拠点に設けられたワークショップ、そしてマセラティ本社に隣接するエンジン ハブといった複数のマセラティの開発拠点によって作り上げられた。まさに、100%マセラティ、100メイド in モデナといえるものだ。生産は、エンジン ハブを擁するモデナ工場で行われる。
新エンジン「ネットゥーノ」の主要なスペックは、以下のとおりだ。
●エンジン種類:90度V型6気筒 DOHCツインターボ
●排気量:3.0L(編集部計算値では2992cc)
●ボア×ストローク:88.0×82.0mm
●圧縮比:11.0
●最高出力:630ps/7500rpm
●最大トルク:730Nm/3000-5000rpm
●レブリミット:8000rpm
●潤滑システム:ドライサンプ、スカベンジポンプ&外部オイルタンク
●燃料供給システム:PDI(ダイレクトインジェクション:350バール/ポートインジェクション:6バール)
●全長×全幅×全高:1000×650×600mm
●重量:220kg未満(DIN GZ規格)
バンク角90度のV6アーキテクチャーを基本にツインターボ化し、スーパースポーツカーの伝統的ソリューションであるドライサンプ潤滑システムを採用。さらに、ツインプラグによるプレチャンバー燃焼システムを採用している。このテクノロジーはF1グランプリマシンに由来しており、ロードカーに採用されるのは世界初となる。
この新エンジンは、9月9-10日に行われるイベント「MMXX:The time to be audacious」でワールドプレミアされる予定のスーパースポーツカー「MC20」に搭載されてデビューを飾る。このイベントでは、マセラティの新たな時代を支えていく革新的な駆動システムや新たなプログラムも発表されるという。
MC20はティーザー公開はされているが、現段階では詳細は未発表。その姿を、早く見たいものだ。