「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「ダイハツ タント エグゼ」だ。

そろそろ走り出してみよう。タントとは出足からして全然違うと実感できるほど、60kgの軽量化が効いている。ドアで約30kg、シートで約20kg、低車高化などで約10kg。したがって、タントの燃費が発売当初20.5km/L(その後の改良で21.0km/L)なのに対し、21.5km/Lを達成。立派に期待に応える結果だ。

この軽さのおかげで、自然吸気エンジンでも高速の流れに普通に乗れるほどの力強さがあり、ましてやターボのパワフルさは文句のつけようがない。ハンドリングも予想以上にキビキビしていて、ムーブ コンテやミラ ココアなどのテイスト系とは一線を画した味付けとなっている。

全高の高さゆえロールもある程度出るが、怖さを感じさせる急な挙動の出方ではなく、あくまで自然なので扱いやすい。それでもなるべく抑えたいというならば、王道だがタイヤ違いのターボがある。乗り心地は路面によってはちょっとコツコツ感を感じることもあるが、目をつぶれる範囲だ。

価格は、エグゼっぽさを盛り込んだだけにタントよりちょっぴり上がったが、性能や使い勝手を考えれば、納得できる範囲に収まっている。

画像: 軽量化によって、燃費の向上と軽快な走りが実現した。軽自動車本来の魅力が味わえる。

軽量化によって、燃費の向上と軽快な走りが実現した。軽自動車本来の魅力が味わえる。

■ダイハツ タント エグゼ G 主要諸元

●全長×全幅×全高:3395×1475×1730mm
●ホイールベース:2490mm
●車両重量:870kg
●エンジン種類:直3 DOHC
●排気量:658cc
●最高出力:43kW<58ps>/7200rpm
●最大トルク:65Nm<6.6kgm>/4000rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:21.5km/L
●タイヤ:155/65R14
●当時の価格(税込み):128万円

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