12月20日に富士スピードウェイで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権の最終戦で、山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION)が5位に入賞。6位入賞の平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)とのコース上での直接対決を制し、3回目となるシリーズチャンピオンを獲得した。

勝負はタイヤ交換直後に

優勝しなくてはチャンピオンの権利のない3番手走行の野尻は、10周終了時にピットイン、タイヤ交換を行う。やや手間取ったこともあり、同じ周にピットに入った大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)に背後に迫られ苦しい展開になっていく。

そして平川は14周でピットイン、オーバーテイクシステムを作動させ1周遅れてタイヤ交換をした山本を一旦は抜き去る。しかしタイヤが温まった山本は翌周にオーバーテイクシステムを使用し再び平川の前へ。この2台のポジションがチャンピオンを決定するという直接対決はファイナルラップまで続くこととなる。

画像: 早目のピットで賭けに出た野尻だが…

早目のピットで賭けに出た野尻だが…

画像: 相手に1車身は残すフェアなバトルはチャンピオン争いに相応しい

相手に1車身は残すフェアなバトルはチャンピオン争いに相応しい

最後まで魅せたニック・キャシディ

最後までピットインを遅らせたのがニック・キャシディ。好タイムを連発しながら、タイヤ交換を終え事実上のトップを走る坪井に対してギャップを広げてゆく。もしピットアウト後に坪井の前に出れれば勝利、そして逆転チャンピオンとなる。いつピットインするかに注目が集まったが、29周目に野尻がストップしたことでキャシディはピットに向かう。

キャシディがコースに戻ったポジションは、チャンピオン争いを繰り広げる山本と平川の間。このあと、キャシディはさらにプッシュし、ついには山本を捉え4番手に上がり、トップ3台の坪井、大湯、松下を射程圏内に捉える。

画像: 驚異的なレースペース、タイヤマネージメントがニック・キャシディの真骨頂

驚異的なレースペース、タイヤマネージメントがニック・キャシディの真骨頂

画像: トップ2台の坪井、大湯もうかうかしてられない

トップ2台の坪井、大湯もうかうかしてられない

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