歴代ZのDNAが織り込まれた、フェアレディZらしいデザイン
1969年に初代が発表され、日本だけでなく世界でも「Z(ズィー)カー」と呼ばれて愛されているスポーツカー、日産 フェアレディZ。7代目となる次期型のプロトタイプが2020年秋にオンラインで発表され、横浜の日産パビリオンなどで一般公開もされたから、実車を目にした読者諸氏も多いのではないだろうか。
日本のデザインチームが開発したというスタイルは、ロングノーズのファストバックで、いかにもフェアレディZらしいプロポーション。ボンネットのバルジ形状やLEDヘッドランプのティアドロップ形状はS30型(初代)のデザインを、四角い開口部のフロントグリルは歴代Zのアイコンを継承している。
LEDヘッドランプ上下の2つの半円デザインは、1970年代の240ZGのヘッドランプカバーをイメージしているという。リアのデザインは、S30型やZ32型(4代目)などのテールランプからインスピレーションを得て、現代風にアレンジしている。
インテリアは、12.3インチのフルデジタルメーターディスプレイや、専用にデザインされたディープコーン形状のステアリングが目を引く。センターダッシュ上にはZ伝統の3連サブメーターも備わっている。
現在のところ、搭載されるエンジンはV6のツインターボ(排気量は未公表)、トランスミッションは6速MTとしか発表されていない。
日産では正式発表時期はアナウンスされていないが、デザインは完成しているという。つまり、ほぼこのままのスタイルで市販されるわけだ。発売時期は2021年中と噂されているが、トランスミッションはATも用意されるのか、Tバールーフやコンバーチブルも設定されるのか。Zカー ファンならずとも、クルマ好きなら新型Zの今後の情報が気になるところだ。(写真:井上雅行)
フェアレディZ プロトタイプ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4382×1850×1310mm
●エンジン:V6 ツインターボ
●トランスミッション:6速MT
●タイヤ:前255/40R18、後285/35R19