コロナ禍によりオンラインのみでの開催となったコンシューマーエレクトロニクスショー(CES)2021で、ドイツのBMW社は次世代のiDriveの概要を発表した。同様の装置はメルセデス・ベンツも次世代MBUXを発表したが、次世代のBMW iDriveはどこが違うのだろうか。

次世代BMW iDriveは過去をベースに未来へ羽ばたく

オンライン開催となったCES2021で、ドイツのBMW AGは同社の自動車と運転者のインターフェイスであるiDriveを次世代モデルに発展させ、その概要を発表した。はじめて搭載されるモデルは2021年後半に登場する予定のSUVタイプの電気自動車「BMW iX」だという。

現行モデルたちに採用されている第一世代のBMW iDriveは、2001年に発売された7シリーズではじめて搭載された。その背景には1980年代中盤から急速に進んだ自動車の電子制御化が関係している。クルマのあらゆる車載品が多機能化し、その結果として運転席まわりのボタンがどんどん増えていったのだ。

当時は複数の操作を受け持つことができるデバイス、現在のタッチパネルのような機器は存在しなかったため、カーエアコンを例とすると、マニュアルエアコンなら内気循環と外気循環は1つのレバーで左右に動かせば切替ができたが、オートエアコンでは内気循環に切り替えるボタン、外気循環に切り替えるボタンが必要になった。これは当時の技術では1つのボタンに1つの機能しか設定できなかったためで、当時の一部のクルマ専門誌では新車発売の度に運転席周りのボタン数を数え、旧型と比較しインターフェイスの煩雑化に問題提起していた。

画像: 運転席周りのボタンの集約化を進めたBMW iDriveのiDriveダイヤル。センターコンソール上の、人間工学に基づいた運転者に操作しやすい位置に設置される。

運転席周りのボタンの集約化を進めたBMW iDriveのiDriveダイヤル。センターコンソール上の、人間工学に基づいた運転者に操作しやすい位置に設置される。

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