アウディのQシリーズにまた台魅力的なSUVが加わった。新型Q5である。最新のQシリーズのデザイン言語が用いられたエクステリアデザインと最新のインフォテインメントシステムを採用したインテリア、そしてパワートレーンに12Vマイルドハイブリッドシステムの搭載など、多角的にアップデートされた。競合車の多いこのSUVセグメントで、新型Q5はトップランナーとして走り続けられるのか。(Motor Magazine2021年4月号より)

ADASもアップデートされそのメリットを享受できる

目的地に到着すると幸いにも雨が嘘のように上がり、 タイトル写真はご覧のような青空の下で撮影することができた。するとどうだ、クワンタムグレーのボディカラーの本来の美しさが見事に浮かび上がった。さらに夕暮れ時には夕陽に照らされたボディカラーがまた別の一面を見せる。実に表情が多彩である。

試乗車は、オプションの20インチという大きなサイズのタイヤを装着していたが、それを見事に履きこなしていた。気になる突き上げや乗り心地を伝えてこない。かといってインフォメーションが少ないかというとそうしたこともなく、逆に饒舌と言ってもいいほどQ5と対話できるようになっている。対話が濃密であるということは運転自体を楽しむことができるということでもある。

DTP型2L直4ディーゼルターボは、発進から実にスムーズ。さらに街中での常用域はとても扱いやすい。ガソリン車ほど高回転まで回して刺激を楽しむエンジンではないが、ワインディングロードに持ち込んでも実に軽快なフットワークを見せてくれて退屈しない。アウディドライブセレクトは、街乗りは「AUTO」、ワインディングロードでは、引き締まった足まわりでクルマとの一体感がさらに強まる「DYNAMIC」がオススメだ。

高速道路を走ると直進安定性の良さが感じられる。さらにアダプティブクルーズコントロール(ACC)やアダプティブレーンアシストの優秀さもあって疲れ知らず。これなら長距離ドライブも楽なはずだ。いやこのクルマは、長距離ドライブこそ、その本領が発揮されると改めて実感した。

今回の試乗では、700kmほど走ったが、その間はもちろん無給油だった。あらゆる場面でドライバーをアシストしてくれるADAS(先進運転支援機能)の進化も確認できた。さらに駐車時は、サラウンドビューカメラの恩恵も大いに享受できる。これらが標準装備されるのだからQ5を積極的に選ぶ理由は大いにある。

最新のクルマは、走る/曲がる/止まるだけでは評価できない。それ以外でチェックする項目が多いからである。インフォテインメントシステムやADAS、そしてコネクティビティなどもそれらに含まれるのだが、そうした部分がしっかり進化して商品力が強化された新型Q5は、当分、このセグメントのトップランナーであり続けることだろう。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:永元秀和)

画像: 2L直4ディーゼルターボエンジンにBSAと12Vリチウムイオンバッテリーを採用する。

2L直4ディーゼルターボエンジンにBSAと12Vリチウムイオンバッテリーを採用する。

新型アウディQ5 ラインアップ

40TDI クワトロ アドバンスド【直4ディーゼルターボ<204ps/400Nm>】:681万円
40TDI クワトロ Sライン【直4ディーゼルターボ<204ps/400Nm>】:739万円
40TFSI クワトロ アドバンスド【直4ターボ<249ps/370Nm>】:730万円
40TFSI クワトロ Sライン【直4ターボ<249ps/370Nm>】:788万円
SQ5【V6ターボ<354ps/500Nm>】:915万円
※トランスミッションはSQ5のみ8速ATで、他は7速DCT。

アウディ Q5 40TDI クワトロ Sライン 主要諸元

●全長×全幅×全高:4685×1900×1665mm
●ホイールベース:2825mm
●車両重量:1910kg
●エンジン:直4 DOHCディーゼルターボ
●総排気量:1968cc
●最高出力:150kW(204ps)/3800-4200rpm
●最大トルク:400Nm/1750-3250rpm
●トランスミッション:7速DCT(Sトロニック)
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:軽油・70L
●WLTCモード燃費:14.5km/L
●タイヤサイズ:235/55R19
●車両価格(税込):739万円

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