約80年間で約10兆2000億円の経済効果を期待
通称「名二環」と呼ばれる名古屋第二環状自動車道は、名古屋環状2号線の専用部を構成する、延長54.3kmの高規格道路だ。このうち、名古屋西JCT(ジャンクション)〜飛島JCTの延長12.2kmについては、2009年度に事業化され、2012年度に工事を着手し、2021年5月1日(土)の15時に開通する。
この開通により、名古屋環状2号線の延長66.2kmは、専用部および一般部を含めて全線開通となる。名古屋西JCTから南に向かって飛島JCTまでの間には、千音寺南/富田/南陽/飛島北と4つのIC(インターチェンジ)が設置される。
なお、この開通に伴い、名二環や名古屋高速道路など、中京圏の高速道路料金が変更される。対距離料金制を導入し、東海環状自動車道の内側の高速道路料金を大都市近郊区間の料金水準に統一する。詳しくは、NEXCO中日本のホームページを参照されたい。
また、この名二環の全線開通によって、中京圏は以下のような経済効果が見込まれている。
●西北エリア:早期から経済効果が発現しており、都市圏の成長を牽引する。
●東北エリア:東名高速道路との接続で、都市圏の成長を牽引する。
●東南エリア:名二環(東南部)などの開通で、大きな経済効果を受ける。
●西南エリア:名古屋港と直結し、沿線開発が進展する。
名二環が開通する以前の1985年から比べると、この全線開通により2069年には約10兆2000億円の経済効果が期待できるという。
さらに、名二環は災害に強い高規格道路であり、防災機能強化が進む名古屋港と連携して、万が一の災害時は被災地への迅速な緊急支援物資の輸送が可能となるなど、地域防災力の向上も見込まれている。(写真と図版:NEXCO中日本)