「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、レクサス RX270だ。

使い方次第だけれど4気筒&FFでも十分イケる

画像: 本革ステアリングは専用ステッチ入り。ブラッククリアのコンソールも目をひく。

本革ステアリングは専用ステッチ入り。ブラッククリアのコンソールも目をひく。

まず、静粛性が高い。そのため4気筒というネガを感じさせない。加速時などにアクセルを深く踏み込んだときはそれなりの音は発するが、アイドリングやパーシャル領域で速度を調節して走っている時は、本当に静かだ。

動力性能も、最高出力は188ps/最大トルクは25.7kgmと、RX350よりトルクは10kgmほど低いものの、減速比と6速ATのおかげで実用域ではまったく不足を感じない。むしろ4気筒なので鼻先は軽く、ハンドリングの軽快さが際立っている印象だ。

雪道を走る機会が多かったり、アウトドア指向のユーザーならAWDは頼もしいはずだが、SUVの雰囲気や高いアイポイントを魅力として、シティユースが中心というのなら、FF専用のRX270という選択も十分にありだろう。何よりも取りまわしが軽快で、10・15モードで10.4km/Lと燃費が良いのも魅力だ。

しかも今回の試乗車は、「ストーンデザイナーズ」というスペインのデザイナーとコラボで登場したアートワークス仕様。ベージュと赤でコーディネートされた明るいインテリアは、従来のRXにはない暖かみを演出していた。

この仕様はなかなか大胆な設定だが、こうした提案型のモデルが出て来るのもレクサスがプレミアムブランドである証しといえるだろう。登場以来、ハイブリッドを核とする走りと高い品質で5年を過ごしたレクサスは、それをバックボーンに、着実にモデル展開の幅を増しているようだ。

画像: シティ派のSUV好きなら、動力性能的に十分。取りまわしが良く、燃費がいいのもうれしい。

シティ派のSUV好きなら、動力性能的に十分。取りまわしが良く、燃費がいいのもうれしい。

■レクサス RX270 アートワークス 主要諸元

●全長×全幅×全高:4770×1885×1690mm
●ホイールベース:2740mm
●車両重量:1810kg
●エンジン種類:直4 DOHC
●排気量:2671cc
●最高出力:138kW<188ps>/5800rpm
●最大トルク:252Nm<25.7kgm>/4200rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:10.4km/L
●タイヤ:235/55R19
●当時の車両価格(税込):425万円

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