予選3番手からフェルスタッペンが完勝
2021年のF1第2戦、エミリア・ロマーニャGP決勝レースは、雨のためウエットでのスタート。そこで3番グリッドのフェルスタッペンが完璧なスタートダッシュを見せる。
あっという間にポールポジションスタートのハミルトンに並ぶと、シケインの攻防でインを奪って見事にオーバーテイク。ここで主導権を握り、フルウエット状態の序盤で5秒前後のアドバンテージを築いたことが勝利の大きな鍵となった。
その後、レースはフェルスタッペンとハミルトンがファステストラップを出し合う緊迫の戦いへ。コース状況はウエットからドライへと変化し、タイヤ交換でも先手を取ったフェルスタッペンが首位をキープ。勝敗が決したのは31周目だった。
激しく追撃するハミルトンが周回遅れをかわす際に乾いていないラインを通ったことで痛恨のスピン。ノーズにダメージを負い、さらにはコース復帰までに大きくタイムロスしてしまったのだ。
レースはその直後に後続車のクラッシュによって赤旗中断となるが、フェルスタッペンにも危ない場面もあった。再開前のウォーミングラップでフェルスタッペンはスリップしてしまうのだ。それでもそんなあわやの危機を乗り越えて、フェルスタッペンは再スタート後は独走状態に持ち込むことに成功し、そのまま今シーズンの初優勝を遂げた。
大きく遅れたハミルトンは赤旗に救われた格好になり、再開後のレースで圧倒的な速さを披露して2位まで挽回。ファステストラップも獲得してポイントリーダーの座を守った。
予選に続き角田に試練、ミスで連続入賞を逃す
予選Q1でのクラッシュで最後尾スタートとなったアルファタウリ・ホンダの角田裕毅は、波乱模様のレースにもかかわらず力強く追い上げ、赤旗中断後のレース再開直前にはポイント圏内の10番手まで浮上。さらにウォーミングアップ中にキミ・ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ)がスピンを喫したことによって9番手まで順位を上げる。
再スタートに向けてはソフトタイヤを選択して、さらなるポジションアップも期待される展開だった。しかし、レース再開直後に単独スピンを喫して大きく順位を落とし、その後もトラックリミットオーバー(コース域外走行)を重ねてタイムペナルティを受けるなど、レース後半は落ち着かない展開で12位。冷えたタイヤでの走行に課題を残す一戦となった。
なお、レース後にアクシデントの裁定が行われ、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ・ルノー)が10位に繰り上がり、復帰後初入賞を果たしている。
第3戦ポルトガルGPは4月30日にポルトガル南部のポルティマオ近郊のアルガルベ・サーキットで開幕、5月2日に決勝レースが行われる。
2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGP決勝 結果
1位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 63周
2位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+22.000s
3位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) +23.702s
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+25.579s
5位 55 C.サインツ(フェラーリ)+27.036s
6位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス) +51.220s
7位 10 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)+52.818s
8位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス) +56.909s
9位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー)+65.704s
10位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー)+66.561s
11位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)+67.151s
12位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ) +73.184s
2021年F1ドライバーズランキング(第2戦終了時)
1位 L.ハミルトン(メルセデス) 44
2位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 43
3位 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) 27
4位 C.ルクレール(フェラーリ) 20
5位 V.ボッタス(メルセデス) 16
6位 C.サインツ(フェラーリ) 14
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8位 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)10
10位 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)6
11位 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ) 2
2021年コンストラクターズランキング(第2戦終了時)
1位 メルセデス 60
2位 レッドブル・ホンダ 53
3位 マクラーレン・メルセデス 41
4位 フェラーリ 34
5位 アルファタウリ・ホンダ 8
6位 アストンマーティン・メルセデス 5