2021年4月22日(イギリス現地時間)、ロールス・ロイスは新装なった国立競技場の設計者でもある世界を代表する建築家 隈 健吾氏とコラボレーションした、ビスポーク「ドーン」の発表を行った。

隈 研吾氏設計の住宅オーナーために生まれた特別なロールス・ロイス

特別仕立ての高級住宅のオーナーのための、特別仕立て(ビスポーク)のロールス・ロイスが誕生した。東京・渋谷区北参道の閑静な住宅地に完成したばかりの多層構造のペントハウス「ザ・キタ・ティー・ハウス」は、世界的建築家 隈 健吾氏の設計となるが、そのオーナーに向けてドーンをベースにしたビスポークが作られた。

ビスポークを担うロールス・ロイス・ビスポーク・コレクティブと、隈氏および施工会社ウエストバンク社の協同から生まれたこのクルマは、ザ・キタ・ティー・ハウスの建築思想が色濃く反映されている。つまり、「ザ・キタ・ティー・ハウス」とこのクルマは、建築物と自動車という違いがあるものの、ひとつにつながっているのだ。また、オープンタイプのドーンは、隈氏の設計思想「インテリアとエクステリアとの関係に対する挑戦」と共鳴するものがあり、ビスポークのベースとして恰好の素材であったという。

ボディカラーはシルバーヘイズ(銀の霞)と呼ばれる特殊なものが使われる。この塗料は多面的カラーで、通常はザ・キタ・ティー・ハウスの中核を成す構造部のシルバーグレーを想起させ、光の加減によってはブロンズに変わり、建物外壁のブロンズ格子スクリーンルーバーやインテリアのブロンズのディテールをイメージさせるという。

幌もシルバー系とされ、くっきりとしたブラックのコーチラインが施される。リアデッキに張られたウォルナット製のパネルは、建物のエントランスロビーにふんだんに使われているウォルナット由来だ。

画像: ボディカラーはシルバーヘイズ(銀の霞)。光の加減でそのカラーをシルバーやブロンズへと変化させる。

ボディカラーはシルバーヘイズ(銀の霞)。光の加減でそのカラーをシルバーやブロンズへと変化させる。

全面に渡りセルビーグレーのレザーのインテリアは、アークティックホワイトとブラックのアクセントがあしらわれる。スレートグレーのシートベルトもビスポークならではのコーディネートとなる。

ロールス・ロイス初の試みとなる、グラデーション仕上げのダッシュボードも採用された。ピアノセルビーグレーからピアノブラックへと変化する濃淡処理は、まさにこの1台といったものだ。

ちなみに、ダッシュボードはステンレス製で「The Kita(ザ・キタ)」のロゴが配されている。これはロールス・ロイス・ビスポーク・コレクティブが製作した細工の中で最も繊細なもので、フロントのヘッドレストやリアシートの間にあるウォーターフォールには刺繍として施される。そして、ビスポーククロックやインテリアカラーにマッチするビスポークアンブレラも忘れてはならない特別な装備品だ。

このプロジェクトを終えた隈氏は、「私がこの種のプロジェクトのコンサルティングに携わるのは初めてですが、伝統的なクラフツマンシップへの敬意と、自然素材の良さを引き出したいという思いを共有するロールス・ロイスのためにこのプロジェクトに参加できたことを誇りに思います」と感慨を述べている。

画像: ダッシュボードに配された「The Kita(ザ・キタ)」のロゴ。熟練工のなせる業だ。

ダッシュボードに配された「The Kita(ザ・キタ)」のロゴ。熟練工のなせる業だ。

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