ロータス最後の内燃エンジン搭載車となるエミーラ
今回、オンラインで配信されたグローバル デジタル カンファレンス「ドライビング トゥモロー」では、ロータスの現状と未来についての発表がいくつかあった。
以前にも発表されたように、エリーゼ／エキシージ／エヴォーラの現行3モデルは生産を終了。その後継モデルとして現在開発中の新型スポーツカー、タイプ131の車名は「エミーラ（EMIRA）」に決定したと発表した。ロータスのネーミングの流儀で、やはり車名は「E」で始まるものとなったが、「エミーラ」とはさまざまな古代言語に存在する単語で、現代語に翻訳すると「司令官」または「リーダー」を意味する。スリリングな時代へと進むロータスを主導する、エキサイティングな新しいスポーツカーには非常に適切な名称だという。
エミーラのフロントまわりは、エヴァイヤにも似ているようだ。
エミーラに関しては、ここで紹介しているティーザー画像しか公開されていないが、パワートレーンはハイブリッドではないという。エキサイティングな新しいパワートレーン パートナーシップによる、複数の内燃エンジンが搭載されるというから、エリーゼなどのトヨタ製エンジン以外となりそうだし、複数ということは直4やV6、ターボやスーパーチャージャーなど、さまざまなパワートレーンが考えられる。なお、ロータスによると内燃エンジン搭載車は、このエミーラが最後になるという。
デザインは、ハイパーEV「エヴァイヤ」の影響が見られるという。ロータス ブランドによる製品主導型イニシアチブを主導するモデルとして、現代的なデザイン、高効率なパワートレーン、日常の使い勝手、そして優れたパフォーマンスを融合している。
なお、エミーラは、2021年7月6日に生産拠点であるヘセルのロータス アドバンスド パフォーマンスセンターでワールドプレミアされ、7月8〜11日に英国で開催されるヒストリック モータースポーツ イベントの「グッドウッド フェスティバル オブ スピード」にも出展する。
開発テスト中のハイパーEV「エヴァイヤ」。4モーターによる2000psのパフォーマンスは、驚異的なものだろう。
また、エヴァイヤも開発プログラムの80％が完了しており、100％に到達すれば、4モーターによる2000psのパフォーマンスは、真のハイパーカーとなるという。
現在のロータスは、以下の4種類のアーキテクチャーを開発中だ。
1）スポーツカー アーキテクチャー：アルミニウム製で、エミーラが採用する
2）ハイパーカー アーキテクチャー：カーボン（CFRP）製で、エヴァイヤに採用
3）エレクトリック プレミアム アーキテクチャー：スポーツカーではない、おそらくSUV用？
4）エレクトリック スポーツカー アーキテクチャー：これをベースにロータスとアルピーヌが新しいEVスポーツカーを製作。他メーカーに供給する可能性もあり
こうした発表を耳にすると、ロータスの今後が楽しみになってくるが、ロータスさえも内燃エンジン搭載車をやめてEVメーカーになってしまうという発表には、時代の流れを感じずにはいられない。
