運用性能を拡充し、操縦性をさらに向上
ホンダが開発した小型ビジネスジェット機、ホンダジェットは2015年から顧客への引き渡しが始まり、2018年には改良型のホンダジェット エリートが発表されている。
今回アップグレードされたホンダジェット エリートSは、高度な解析と各種試験を重ねて改良を施し、運用性能を拡充して操縦性をさらに向上させた。期待の最大離陸重量が200ポンド(約91kg)増加したので、より多くの荷物を搭載できる。または、燃料搭載量を増やして航続距離を最大120ノーティカルマイル(海里)、およそ222km伸ばすことが可能になった。(従来型のホンダジェット エリートの最大有視界航続距離は2661km)
さらに、アビオニクス(航空機用電子機器)システムのアップグレードとしては、無線通信をテキストメッセージで行うシステム(一部オプション)や、パイロットの地上操縦時の負荷を軽減するASASを導入。これにより、パイロットの負荷を軽減するほか、機体運用の安全性を向上している。
ホンダジェット エリートSのエクステリアでは、ガンメタル、ラックスゴールド、ディープシーブルーの3色の新しいカラーデザインが加わり、「Elite」のロゴには赤い「S」が追加された。エクステリアカラーの選択に応じて、この色はカスタマイズできる。
HACIでは、今回の発表は「Innovation Continues(革新は続く)」をコンセプトに、より高性能で安全性の高い製品を顧客に届けるため、つねに最先端技術の開発とさらなるイノベーションに挑み続ける姿勢を強調するものとしており、ホンダジェット エリートSは、その姿勢を実現したものだ。
今回の発表時には、「Innovation Continues」のコンセプトを象徴した、スペシャルコンセプトデザインのホンダジェット エリートS初号機が公開された。
■ホンダジェット エリートSの主なアップグレードの内容
●最大離陸重量を200ポンド(約91kg)増加
●アビオニクス(航空機用電子機器)ソフトウエアのアップグレード
●ASASシステムの導入
●機体カラーに新しい特別色を追加