画像: 車検切れのクルマをお得に廃車する方法について

車検切れのクルマを廃車にする手続きは、基本的には車検が切れてないクルマと一緒です。ただし、処分する方法としては廃車以外にも、売却という選択肢もあります。近年は古いクルマでも0円以上で買い取ってくれるサービスが増えてきました。ここでは、車検切れのクルマをお得に処分する方法をお伝えします。

車検切れのクルマの廃車手続きは、車検が切れていないクルマと一緒です。具体的には、運輸局に行き、「永久抹消登録(クルマを解体する場合)」か「一時抹消登録(クルマを残しておく場合)」を行います。

しかし、車検が切れただけのクルマを廃車にするのはもったいないことがあります。なぜなら、大きな修理を必要としないクルマであれば買い取ってもらえる可能性がある、もしくは廃車手続き込みで無料で引き取ってくれる可能性があるからです。

ここでは、車検切れとなったクルマをお得に処分する方法から、廃車の手続き方法まで詳しく解説します。

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車検切れのクルマを廃車にする方法は?

車検切れのクルマを廃車にするには、基本的には以下2つの方法があります。

  • ①自分で廃車手続きを行う
  • ②廃車買取専門店に引き取ってもらう

おすすめは廃車買取専門店への相談です。なぜなら、大きな修理を必要としないクルマであれば数万円以上の値段が付く可能性がありますし、廃車手続きも込みなので手間がかからないからです。

仮に買取が難しいクルマの場合でも、無料で引き取ってもらえる場合もあるため、自分で手続きを行うよりはずっと簡単に廃車にできるでしょう。

以下、それぞれの方法について詳しく解説します。


①自分で廃車手続きを行う

廃車手続きはそう難しいものではありません。車検切れのクルマも車検が残っているクルマと手続きは一緒で、

  • ①クルマをスクラップにして(永久抹消の場合)、
  • ②必要書類を集め、
  • ③運輸局に書類を提出する

という流れで手続きを行います。

A.クルマをスクラップにするかどうかを決める

そもそも廃車手続きには、

  • 永久抹消・・・完全にスクラップにして二度と公道を走れなくする
  • 一時抹消・・・一旦ナンバーを外して保管する

という2つの方法があるため、将来的にクルマを使う可能性に応じてクルマをスクラップにする(解体する)かどうかを決めましょう。

永久抹消にする場合は、クルマのスクラップを解体業者に依頼する必要があります。当然車検切れのクルマは公道を走れないため、輸送のためのレッカー費用や、解体費用、さらにはリサイクル費用がかかるため、数万円以上の費用がかかります。

項目費用感
スクラップ費用2万円〜3万円程度
運送費用(レッカー代)〜3万円程度(距離等による)
リサイクル費用8,000円〜2万円程度(リサイクル券が発行されている場合は不要)
解体に必要な費用目安

B.廃車手続きに必要な書類を集める

クルマをスクラップにしたら運輸局にすぐ行かず、必要書類を集めなければなりません。以下が必要書類一覧と入手方法をまとめたものですので書類集めの参考にしてください。

書類名入手方法費用目安永久抹消一時抹消
印鑑証明書
※ 車の所有者のもの
・市・区役所
・行政サービスコーナー窓口
・コンビニ(一部対応市町村のみ)
発行:300円程度
登録:0~500円程度
住民票
※ 車検証情報から
1回住所が変更となっている場合
・市・区役所
・行政サービスコーナー窓口
・コンビニ(一部対応市町村のみ)
300円程度
戸籍附票
※ 車検証情報から
2回以上住所が変更となっている場合
・市・区役所
・行政サービスコーナー窓口
・コンビニ(一部対応市町村のみ)
500円程度
戸籍謄本
※ 車検証情報から
氏名が変更になっている場合
・市・区役所
・行政サービスコーナー窓口
・コンビニ(一部対応市町村のみ)
500円程度
実印ご自身の実印0円
委任状
※ 代理申請の場合
国土交通省サイト0円
ナンバープレート
※ 前後2枚
車両解体の際に取得0円
車検証紛失・破損の場合は陸運局にて再発行0円
(破損・紛失時:300円)
解体報告記録日車両解体後に業者から通知0円×
使用済自動車引取証明書車両解体後に業者から通知0円×
手数料納付書運輸支局0円
OCR申請書
※ 第3号様式の3
運輸支局0円
自動車税申請書運輸支局隣接の税事務所0円
所有権解除書類
※ 所有者名義がローン会社の場合
ローン会社0円
廃車手続きに必要な書類と入手方法

C.現住所(使用の本拠)を管轄する運輸支局で手続きを行う

手続きは現住所(使用の本拠)を管轄する運輸支局で行います。車検証に記載されていますので、確認しましょう。もしくは、国土交通省サイトからも確認できます。

→自動車:全国運輸支局等のご案内 - 国土交通省

運輸局の開局時間は平日8:45~11:45 / 13:00~16:00です。必要書類を揃えて窓口に提出してください。

なお、税金の還付金手続きもこのタイミングで行います。書類提出完了後に運輸支局内の税申請窓口にて申請を行ってください。


②廃車買取店に引き取ってもらう【おすすめ】

車検切れのクルマを廃車にするもう一つの方法は、廃車買取店に引き取りを相談する方法です。

結論から言うと、自分で廃車手続きを行うよりもおすすめの方法となります。

なぜなら、廃車買取店にクルマを引き取ってもらえれば廃車手続きも込みで行ってもらえるからです。さらに、基本的に引き取りに費用がかかることはありませんし、さらに状態の良いクルマ、もしくは人気車種であれば数万円以上の値段がつく可能性さえあります。

例えば、プリウスやアクアといったハイブリット車やヴォクシーやセレナなどのミニバンは中古車市場でも人気が高いため積極的に引き取りを検討してもらえるでしょう。

自分で廃車手続きを行うよりはるかに手間がかからないため、おすすめの方法です。車検切れのクルマの処分をお考えの方は、ぜひ廃車買取店への相談を検討してみてはいかがでしょうか。

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車検切れでも数万円以上の査定額が期待できる人気車種一例

車検が切れた古いクルマは、人気がないと諦めてスクラップを考えるユーザーも多くいますが、人気がある車種であれば、まだ買い取ってもらえる可能性は残されています。例えば、以下の車種は中古車市場での人気車種です。

  • トヨタ・アルファード
  • トヨタ・ヴェルファイア
  • トヨタ・プリウス
  • トヨタ・クラウン
  • トヨタ・ヴォクシー
  • トヨタ・ハイエース
  • 日産・セレナ
  • 日産・ノート
  • 日産・スカイライン
  • ホンダ・N-BOX
  • ホンダ・フィット
  • スズキ・ジムニー

買取査定は無料で実施している店舗がほとんどなので、聞いてみて損はないでしょう。車検切れのクルマを中古車買取に出すなら一括査定が便利です。クルマは多くの業者で査定するほど高い金額を出せる可能性が高くなるので、車検切れでも中古車一括査定を利用してみましょう。

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税金の還付代行が無料かどうかもチェックしよう

クルマには、毎年課税される自動車税、そして車検の時に徴収される重量税と自賠責保険がありますが、車検が切れた場合に還付される可能性があるのは自動車税です。

自動車税は、毎年4月1日時点のクルマの使用者に対して課税される税金です。そして、4月から2月までに廃車をすれば、月割りで税金が還付されます。

税金の還付は、4月で11カ月分、5月で10カ月分、6月なら9カ月分といったように、2月の1カ月分まで還付されます。

しかし、全ての手続きを無料代行してくれる廃車買取業者もありますが、中には自分で手続きしなければならない場合もあります。

自分で手続きするならまだしも、税金の還付手続きに手数料を請求する業者もあるので、全ての手続きに手数料が発生しない業者を選びましょう。

そして、廃車手続きに印鑑証明書を2通用意してほしいと依頼された場合は要注意です。1通は、廃車にする書類上の手続きに使いますが、もう1通は第3者へ還付できるよう申請する印鑑証明書です。

もし、印鑑証明書を2通用意して欲しいと言われた場合、どんなことに使うのか詳しく聞きましょう。

自分で車検切れのクルマを廃車手続きする際の注意点

自分で車検切れのクルマを廃車手続きする場合、いくつか注意点があります。トラブルにならないよう以下を守って手続きを行いましょう。

  • 車検切れの状態で公道は走らない
  • 自動車税の滞納は解消しておく
  • 自分名義以外の場合は所有権解除が必要

①車検切れの状態で公道は走らない(仮ナンバーを取得しておく)

車検が切れたクルマを廃車する前に、どうしても公道を走らせなければならないこともあるでしょう。その場合に便利なのが、仮ナンバーを取得する方法です。

仮ナンバーは、最寄りの市区町村役場に有効な自賠責保険と車検証を持参して手続きできます

申請には、どのようなルートを走行するのか申請する必要があり、そのルートを外れて走行すると道路交通法違反になるので注意が必要です。

また、仮ナンバーを使用するには、どこに向かうのか、なぜ必要なのか記入する欄があり、許可対象目的が決まっています。
例えば、横浜市の場合では以下のような目的の場合に許可されます。

  • ①新規登録や継続検査等のため運輸局へ運行する場合
  • ②販売を業とするものが販売の目的で回送する場合
  • ③盗難にあったナンバープレートの再交付を受けるため運輸局に運行する場合など

参考:横浜市「自動車臨時運行許可(仮ナンバー)」

このように、定められた目的にのみ許可される制度なので、車検が切れたクルマで仮ナンバーを取得して、日常的に使用することはできません。

②自動車税の未納分は支払いを済ませておく

廃車にできない理由で多いのが、自動車税未納の場合です。

自動車税の未納が1年以内であれば抹消登録できますが、2年以上未納が続くと嘱託保存の措置が取られます

これは、未納のクルマに対して税務署が差し押さえることで、この状態のままでは抹消登録できません。抹消登録をするなら、未納分を全額支払う必要があります

ただし、税額が高額で一度に支払えない場合は、これ以上税金が加算されないために、解体して解体届を出すとそれ以後の税金はかかりません。しかし、解体までの税金は支払う義務があることを忘れないようにしましょう。

③自分名義以外の場合は所有権解除が必要

抹消登録は、所有者の承諾を得られなければ手続きできません。車検証の所有者欄に、自分の名前と違う名前が記載されていたら要注意です。

特に、ローンを組んで購入していると、車検証の所有者はローン会社になっています。これはかなり多く見られる事例で、オーナー本人が全く知らないこともあります。

そのため抹消登録するときに、初めて名義が自分ではないことに気が付くことが多くあり、どうすれば良いか悩む人も多くいます。

しかし、ローンが完済していれば話は簡単です。クルマのローンを支払っていた金融機関に連絡して、所有権の解除を依頼すればすぐに手続きしてもらえます。

ただしローンが残っている場合は、残債を完済しなければ所有権解除できないので、抹消登録できません。

ローンを組んでクルマを購入している人は、車検証を確認して名義が誰のものなのか事前に確認し、もしローン会社名義なら、完済後すぐに所有権解除の申し立てをしましょう。

車検切れのクルマはいつまでに処分するべきか?

車検が切れて使わないならすぐに廃車!

車検切れになって、使わないからと放置してある人も多いでしょう。しかし、クルマを保管する場所があれば良いですが、月極駐車場などでは、クルマを使わなくても毎月の駐車場代がかかります。

この他にも、長く車検切れのクルマを放置していれば、税金の問題があったり、周りからの見栄えも悪いので、できるだけ早く処分したほうが良いでしょう。

車検切れでも自動車税は発生する

車検が切れたクルマは、所有していても何も経費が掛からないと思っている人もいますが、クルマにナンバーが付いていると自動車税が課税されます。

これは軽自動車も同じく課税されるので、廃車にすると決めたら速やかに廃車処分しなければもったいないと言えます。

特に、3月に車検が切れて廃車にする予定の場合、4月まで廃車せずにそのままにしていると、丸々1年分の自動車税を納付する必要があります。

4月に廃車にすれば、自動車税は1カ月分しか徴収されないと思っている人もいますが、登録車の場合、実際は1年分徴収された後で還付請求する形になっています。

3月に廃車なら3月中に廃車しなければ、余計な還付手続きが発生するほか、余分な税金を支払う必要があることを覚えておきましょう。ただし軽自動車の自動車税に月割の制度がないため、4月に入ると1年分を納付しなくてはなりません。

クルマの売却は早いに越したことがありませんので、できるだけ早く処分に向けて動いてください。

まとめ

車検切れのクルマを廃車にすると決めたら、車検が切れる前から廃車にする予定を組むことがポイントです。ズルズルと廃車を先延ばしにすると、無駄な税金を支払う必要があるからです。

また、放置しているとクルマの傷みが進みますので、買取価格も期待できない事態になります。

廃車処分と決めていても、中古車買取してもらえる可能性があるので、最初は中古車買取に相談するようにしましょう。そこで0円査定になったら、初めて廃車買取業者に相談すると良いでしょう。

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