中古車買取店に査定を依頼したものの、値段がつかなかったことに不満を持っていませんか?しかし、そこで諦めてはいけません。買い手を見つける方法はまだ残されています。
具体的には、廃車専門買取店に依頼すること、もしくは複数社から査定を取ってもらうことです。
特に廃車専門買取店は、低年式車・過走行車・事故車などの買取を得意としている業者です。クルマの状態が悪く、買取を断られていたような場合であれば、相談する価値はあるでしょう。
また、走行できなくなったクルマでもパーツとしての価値はまだ残っている可能性もあります。
この記事では、査定で値段がつかなかったクルマを売却する方法について詳しくお伝えします。
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値段が付かないクルマなんてない!その理由は?
クルマの査定を取ってみたものの、値段がつかないと言われ残念な思いをする方もいらっしゃると思います。
しかし、一般の中古車買取店1〜2件でしか査定をとっていないなら、諦めるのはまだ早いです。
基本的に、どんなに古いクルマでも買手は見つかる可能性があります。その理由が以下の通りです。
- 走行不能でもパーツとしての価値があるから
- 国内で人気がないクルマでも海外でなら値段がつく場合があるから
- 古いクルマはコレクターに人気が出ている場合があるから
①走行不能でもパーツとしての価値があるから
まともに走行できない状態のクルマは、当然ながら中古車としての再販できません。
しかし、部品取り車として流通させたり、解体して使えるパーツを取り出せば話は別です。
クルマはいつか必ず故障します。その時に修理が必要になりますが、新品パーツだけでなく中古パーツを利用する場面も実は多いです。
また、古いクルマだったり、不人気車であることで逆に価値が上がることがあります。なぜなら、修理パーツの供給は止まっているため、こうした中古市場からしか修理部品を入手できないためです。特に、不人気車を所有しているマニアにとって、中古パーツ探しは苦労しています。
車両火災でもない限り、どんなクルマにでも使えるパーツはあるものです。ですので、一般の中古車として買い取ってもらえなくても、部品として価値を見出される可能性は残されています。
②国内で人気がないクルマでも海外でなら値段がつく場合があるから
問題なく走行できるクルマなのに査定を断られることもあるでしょう。これは、国内での人気がなかったり、過走行や低年式により再販が難しいと判断されたためです。
しかし、海外に目を向けると日本車は高い人気と信頼を得ています。しかも、過走行でも低年式でも問題なく走れれば関係ないという価値観を持つ人も多いです。例えば、20万キロを超える走行距離のクルマでも、問題なく取引されるほどです。
現在、中東や東南アジア、ロシアなどに向けて国内流通が難しいクルマが輸出されています。例えば、マニュアル車や4WDは海外で人気を得ているため高く買い取られることが多く、また、ハイエースやランドクルーザーは新興国で高い需要があるので、国内で販売できないほどボロボロでも意外な値段が付くでしょう。
こうした販路を持つ中古車買取店に巡り合えれば、他で値段がつかなかったようなクルマも買い取りしてもらえる可能性は残されています。
③古いクルマは一部コレクターに人気が出ている場合があるから
また、稀な場合では古いクルマが一部のマニア受けを得ており、少数層では取引されているようなケースもあります。
古くても値段が付くクルマは、1990年代以前のクルマが多いです。また、10数年前のクルマでも人気が高まっているケースもあります。例えば、日産セレナ、ホンダオデッセイ、スズキワゴンR、ダイハツムーブといったクルマは、コレクターだけでなく一般にも人気がある車種です。
現役当時に人気が高かったクルマで、人気色の上級グレードはかなり良い値段で買取されるでしょう。
値段が付かなかったクルマを売るため方法
上記の通り、基本的にどんなに古くなってもクルマには価値が残っており、買取される可能性も残されています。
では、どうすれば買い手を見つけられるかというと、適切な買取店を選ぶことが勝負です。
以下、値段がつかなかったクルマを売るための方法になりますので、参考にしてください。
- ①多くの買取店で査定する
- ②廃車買取業者を利用する
- ③個人向け中古車オークションを利用する
- ④買い替えなら下取りを利用する
①多くの買取店で査定をしてみる
査定をしても「値段が付かない」と言われたら、それはその買取店が値段を付けられないだけで、全ての買取店が値段を付けられないわけではありません。
できれば最低でも3店舗は買取店を巡り査定依頼する形がおすすめです。特に問題なく走行できる場合は、まずは一般の中古車店でできるだけ多くの査定を取ってみる形がいいでしょう。
買取店は全ての店舗で同じ値段で査定していません。例えば、A店で0円査定でも、B店では5万円で買取することもあります。それは、仕入れたクルマの再販方法が異なるほか、提携している中古車店などによって、買取強化中の車種が各店異なるためです。
このような違いが各店舗であるので、1店舗で値段が付かないと言われても、諦めずに査定を続けてみましょう。
とはいえ、持ち込みで買取店をめぐるのは少し手間がかかります。そんな場合は一括査定を活用し、一気に査定依頼を出してみましょう。一括査定は一度に多くの業者に査定依頼できる強みがあり、できるだけ多くの査定を取りたい場合に便利です。例えば、リクルートが運営する「カーセンサー」は、使いやすい一括査定の一つです。
また、「楽天Car車買取」や「ユーカーパック」といった、オークションサービスも便利です。これらは査定を行った複数社の中から、最も高額査定をつけた1社とマッチングできるサービスです。
こうしたサービスを上手に利用し、できるだけ多くの買取店で査定を取ってみましょう。③廃車買取業者を利用する
②廃車専門買取店で査定を取る
複数の一般の中古車買取店で査定を断られた場合は、廃車専門買取店へ相談先を切り替えましょう。
廃車専門買取店とは、低年式や過走行車、また事故車など、一般的に「訳あり車」と呼ばれるクルマの買取を得意としている買取店です。
廃車買取店の多くは、国内で仕入れたクルマを海外で販売するビジネスモデルを持っています。つまり、国内では再販できないようなクルマも買取してくれる可能性があるということです。
また、海外で販売するにあたり、自社で修理を行ったり、使えるパーツのみを組み合わせて再組み立てを行う業者もあり、部品としての価値も見出してくれやすいです。
ですので、一般の中古車買取店で査定を断られても、廃車専門買取店でなら値段がつく可能性も十分考えられす。
さらに、廃車買取店のメリットは、たとえ値段がつかなかったとしてもクルマの処分を無料で行ってくれるサービスがあることです。
どこにも買い取ってもらえないとなると、最終的には自分で「クルマの処分」と「廃車手続き」を行わなければなりませんが、これらには数万円の費用がかかかります。
一方、廃車買取店なら無料でクルマの処分を請け負ってくれることがあるため、相談してみる価値はありです。
廃車専門買取は選択肢になかった方も多いと思いますが、これを機会に一度査定を依頼してみてはいかがでしょうか。
③個人向け中古車オークションを利用する
周囲に買取店があまりない地域にお住まいの方もいらっしゃるでしょう。査定をとりたくてもとれないことでお悩みの場合は、個人向けの中古車オークションを利用する方法があります。
買取オークションなら、全国の買取店から入札が行われ、最も高額査定をつけてくれた1社とマッチングできます。
以前は、クルマのオークションは業者専用で、個人の方が利用するにはオークション代行を利用する方法が主流でした。
しかし、近年は個人でクルマを査定にかけられるサービスが登場しています。1回の出品で複数の買取店から入札を得られるはずなので、おすすめのサービスです。
代表的なオークションサービスとしては、
などがあります。これらのサービスを利用し、複数社の入札(=査定)をもらうといいでしょう。
④買い替えなら下取りを利用する
買取査定で査定額が0円と言われた場合、買い替えを検討しているなら下取り査定を利用してみることも一つの方法です。
ディーラーはクルマを販売するところなので、一般的に買取店のほうが売却には有利と言われていますが、買取店で値段が付かないクルマに関しては、ディーラーのほうが融通を効かせてくれることが多く見られます。
買取店で値段が付かないクルマに関してディーラー下取りが有利な理由は、ディーラーは新車販売を円滑に進めるため、下取り車を無下に0円とは言えないからです。そこで多少の金額でも提示し、ユーザーに納得してもらい下取りしています。
値段が付かないクルマの下取り価格は3,000円から1万円程度が一般的ですが、新車の購入を決めてもらうなら5万円程度の下取りもありえます。
ディーラーでは、廃車同然と思えるような状態の悪いクルマは廃車にしますが、その費用をユーザーに請求することや、廃車になるので下取りできませんとは新車を買ってもらうために言うことはありません。
クルマ査定で値段が付かない主な要因3つ
クルマ査定で値段がつかない理由は様々ありますが、主には以下3つが理由となります。これらに該当する場合は、一般中古車買取店ではなく、廃車専門買取店に相談したほうがスムーズかもしれないので、参考にしてください。
- ①年式が古く人気がない
- ②走行距離が多すぎる
- ③事故車や故障カ所が多い
①年式が古く人気がない
クルマは古くなると価値がなくなり、最終的に買取店では査定0円が提示されてしまうこともあります。価値がないと判断される大きな理由の一つに、古い故にクルマに人気がなくなったことが挙げられます。
古いと人気がなくなり理由ですが、一つは税金面があります。現在の法律では、新車登録から13年経過すると増税対象になり、また重量税に関しては18年以上でさらに増税となります。
1トンクラスのコンパクトカーで13年以内と18年以上では8,800円も税額が変わります。そして、1.5トン以上2トン未満のミニバンなどでは17,600円も税額が変わるため、古いクルマの所有には税金面でリスクが高く嫌われます。
また、シンプルに新しいクルマと比べて人気がないことも大きな理由です。売りに出しても、欲しいと思う顧客が見つからなければ買取店としては損をしてしまいます。
こうしたリスクを避ける点から、査定では値段がつかないという場面が発生するわけです。
②走行距離が多すぎる
クルマの購入で走行距離を気にしないという人はほとんどいません。具体的には、10万kmを超えると途端に人気がなくなり、中古車市場での相場はかなり低くなります。
過走行車は、低年式車と同じくらい価格に影響します。とくに年式が10年以上落ちで、走行距離が20万kmに届きそうなクルマは査定では不利に働くケースが多いと思っていいでしょう。
③事故車や故障カ所が多い
また、事故車や故障車も査定では値段がつかない場合が多く見られます。
特に事故車は、修復済みであっても修復の無いクルマより値下がりが激しいことから、値段が付かなくなる時点が早く訪れます。
また故障車は、修理に高額な費用がかかれば修理するコストが買取価格を圧迫します。そのため、買い取っても修理して赤字になる可能性があると値段を付けられません。
値段が付かないクルマの価値を少しでも高める方法
最後に、値段がつかなかったクルマの価値を少しでも高める方法をご紹介します。具体的には以下を実践してみてください。
- ①査定前にクルマを入念に掃除する
- ②純正パーツも一緒に査定する
①査定前にクルマを入念に掃除する
クルマを売る時には、洗車する人は多いでしょう。しかし、クルマを査定に出すと決めたら、普段より念入りに掃除したほうが査定士の印象が良くなります。
査定は、クルマの現状を査定しますが、クルマ全体を見てどの程度大切に扱われてきたのかも見ています。そこで、汚れたまま査定に出すより、普段綺麗にしない場所まで入念に掃除すると見違えるように綺麗になり、査定士にクルマを大切に扱っていることをアピールできます。
これは、どんなクルマでも査定前には有効ですが、古いクルマや過走行車にも有効な方法です。特に古いクルマは経年劣化も激しく、樹脂製のヘッドライトが黄ばんでいる個体を多く見かけます。
そこで、こういった経年劣化したパーツを磨き上げれば古さを感じさせず、査定士にも好印象を与えられます。
②純正パーツも一緒に査定する
クルマを利用している過程で、社外パーツを使ったカスタムをしている方も多いと思いますが、この場合は純正パーツが残っていたら必ず一緒に査定に出しましょう。
査定では、基本的にカスタム仕様はマイナス査定の対象になることはあってもプラス査定の対象になることは稀です。
カスタムは好みが分かれるため、カスタムされている部分があると買い手が見つかりづらくなるためです。
逆に純正に近いほど中古車市場では人気があるため、査定不利に働くことはありません。
純正パーツが残っていることが査定では重要になりますので、残っていれば必ず一緒に査定に出しましょう。
値段が付かないクルマの売却に関するよくある質問
Q.値段が付かないと言われたクルマはスクラップしか方法はないのでしょうか?
A.値段が付かないクルマは、その店舗で値段が付かないだけです。他の店舗で査定してみましょう。もし多くの中古車買取で値段が付かなければ廃車買取に売却する方法もあります。
Q.まだ使えるのに値段が付かないクルマは古さや過走行のほかに何が原因でしょう?
A.まだ使えるクルマに値段が付かない理由の多くは人気度です。中古車市場で人気がなければ再販は難しく買取を断念します。そんな時には廃車買取に相談してみましょう。
Q.値段が付かないクルマをただで引き取られましたが、その後再販されていました何故ですか?
A.中古車として再販するためには多くのコストがかかります。このコストに利益を乗せて販売しますが、買取して利益を乗せたら高くて売れないクルマの場合は値段は付きません。しかし、今回のようにまだ使えるクルマで格安で販売できるなら、ただで引き取って販売されることもあります。
まとめ
中古車が海外輸出される現代では、クルマの価値がゼロということは少なくなりました。とはいえ、全ての車が買取されるわけではありません。
中古車買取も一括査定を利用すれば、一度に多くの買取店に査定依頼でき、値段が付かないクルマも買取できる業者を探せる場合があります。
もし中古車買取で値段が付かなくても、廃車買取で現金化する方法があります。