2021年4月に登場して以来、大人気となっているホンダのコンパクトSUV「ヴェゼル(HONDA VEZEL)」。今回は人気のグレード「e:HEV Z」のFFとAWDの2台を連れ出し、市街地〜高速道路〜山岳路まで総走行距離700kmを超えるロングドライブテストを敢行してみた。ちょい乗りではわからなかったヴェゼルの実力をモータージャーナリストの大谷達也氏が報告する。

ホンダ・センシングの効果は絶大!

でも、およそ300kmをヴェゼルで一気に走りきってもほとんど疲れなかった最大の理由は、もっとわかりやすいところにある。それは先進運転支援システム「ホンダ・センシング」のアダプティブクルーズコントロールや車線維持支援システムの性能が優れているから。

これらは、フロントワイドビューカメラによって前走車や路面上の車線などを読み取ることにより、クルマが車速のコントロールや車線追従をサポートしてくれる装置のこと。たとえ実際に運転しているのはドライバーであっても、システムが後支えしてくれていると手足の疲労は確実に軽減される。

画像: 「ホンダ・センシング」のアダプティブクルーズコントロールや車線維持支援システムを使えば、一流のショーファーのようにスムーズで無理のないドライビングが可能になる。

「ホンダ・センシング」のアダプティブクルーズコントロールや車線維持支援システムを使えば、一流のショーファーのようにスムーズで無理のないドライビングが可能になる。

とりわけアダプティブクルーズコントロールを利用すると、右足をアクセルペダルの位置に固定する必要がなくなるので、足腰に感じる疲労が断然軽くなる。しかも最新のホンダ・センシングは、あたかも遠くまでよく見えているドライバーのように先々を見ながら運転を支援してくれるために動作がスムーズで、とても心地いい。まるで、一流のショーファー(お抱え運転手)のようにていねいで無理のないドライビングだ。

長距離クルージングで重要な燃費も良好だった。ECONモードで100km/h巡航をした際の平均燃費はAWDモデルが19.7km/LでFFモデルは23.3km/Lを記録。ノーマルモードでもAWD:17.8km/L、FF:21.4km/Lに到達した。東北道での計測だったゆえ、勾配の影響を多少受けていたかもしれないが、ECONモードはノーマルモードのおおよそ10%増しで、FFモデルはAWDモデルの同じくおよそ10%増しとの印象を得た。いずれにしても全高が1.6m近いSUVとしては立派な値である。

比較試乗リポートの後編ではワインディングロードにおけるハンドリングを中心にご紹介することにしよう。次回をお楽しみに!(文:大谷達也/写真:永元秀和)

画像: 新型ヴェゼルの【Honda CONNECT】を試してみたら!? youtu.be

新型ヴェゼルの【Honda CONNECT】を試してみたら!?

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ホンダ ヴェゼル e:HEV Z 主要諸元 ※( )内はAWD

●全長×全幅×全高:4330×1790×1590mm
●ホイールベース:2610mm
●車両重量:1380kg(1450kg)
●エンジン:直4 DOHC+モーター
●総排気量:1496cc
●エンジン最高出力:78kW<106ps>/6000-6400rpm
●エンジン最大トルク:127Nm<13.0kgm>/4500-5000rpm
●モーター最高出力:96kW<131ps>/4000ー8000rpm
●モーター最大トルク:253Nm<25.8kgm>/0ー3500rpm
●駆動方式:FF(AWD)
●燃料・タンク容量:レギュラー・40L
●WLTCモード燃費:24.8km/L(22.0km/L)
●タイヤサイズ:225/50R18 95V
●車両価格(税込):289万8500円(311万8500円)

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