ホンダ ヴェゼルe:HEV Zロングツーリングテストの後編。前編では、主に市街地〜高速道路でのインプレッションを中心にお届けしたが、後編では山岳路での駆動方式の違いによるハンドリングの分析を中心にモータージャーナリストの大谷達也氏がレポートする。

精緻なバランスの上に成り立つ絶妙なデザイン

FFモデルとAWDモデル、2台のホンダ ヴェゼルe:HEV Zを引き連れてやってきたのは、都内からおよそ300km離れた磐梯吾妻スカイラインのとある駐車場。ここで新型ヴェゼルのデザインを改めて観察してみることにする。

まず思ったのは、隅々に至るまでバランスを計算し尽くされたスタイリングであること。ボディサイドのキャラクターラインを間に挟んで、その上側と下側のボリューム感がなんとも心地良く、また収まりがいい。同じくボディサイドにおけるタイヤのボリューム感は比較的大きめで、こちらは力強く大地を踏みしめている印象を与える。そして長いホイールベースと短い前後のオーバーハングのバランスは、走りの安定感と敏捷さの両方を表現しているように思う。

クルマの前後を見渡すと、ヴェゼルのデザインが高い精度で作り込まれていることがわかる。とりわけ印象的なのがリア・コンビネーションライト周りの精度感で、テールゲートのプレスラインはしばし見とれてしまうほど緻密で美しい仕上がり。ヴェゼルのデザインがシンプルでありながら印象深いのは、前述したバランスの良さと優れた精度感によるものだと私は捉えている。

画像: リアゲートは複雑なプレスラインで構成されていて実に美しい。

リアゲートは複雑なプレスラインで構成されていて実に美しい。

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