ホンダ ヴェゼルe:HEV Zロングツーリングテストの後編。前編では、主に市街地〜高速道路でのインプレッションを中心にお届けしたが、後編では山岳路での駆動方式の違いによるハンドリングの分析を中心にモータージャーナリストの大谷達也氏がレポートする。

エコだけではないECONモードの意外な使い勝手

ヴェゼルのスタイリングは、見れば見るほど発見があっていつまで経っても飽きないのだけれど、目の前に気持ちのいいワインディングロードが控えているものだから、今度は走りたい衝動がウズウズと湧いてきた。まずはAWDモデルに乗り込み、ECONモードで峠道を走り始めてみる。

ECONモードでは急にアクセルを踏み込んでも「ふわっ」とパワーを生み出すことでエネルギー効率を高めている。ただし、上りのワインディングロードのように大きなアクセル開度が長く続く状態では、ノーマルモードやスポーツモードと同じように十分なパワーを生み出してくれるので力不足は感じない。

それ以上に感心したのが、ECONモードではエンジンが運転している時間が最小限に抑えられるため、結果的に車内のノイズレベルがより小さくなり、静かなドライビングが楽しめる点にある。これはたまたまワインディングロードで発見したことだけれど、家族や友人と連れだって出かけるときはECONモードがお勧めかもしれない。

画像: ECONモードでも力不足は感じない。むしろエンジンが稼働する時間が最小限となるので。家族や友人との会話を楽しみながらドライブが楽しめる。

ECONモードでも力不足は感じない。むしろエンジンが稼働する時間が最小限となるので。家族や友人との会話を楽しみながらドライブが楽しめる。

いっぽうで軽快かつレスポンスのいい走りを楽しみたいのならノーマルモードもしくはスポーツモードがお勧め。こうするとエンジンはほとんど運転し続けている状態となって、モーターが大電力を必要としたときに備えてくれる。もちろんこの場合はエンジン音が常時聞こえるようになるが、こもり音を発生しないので不快には感じられないほか、スポーツモードでは、加速する過程でシフトアップをしたかのようにエンジン回転数が2回ほどストンと落ちてくれるので、エンジン回転数と車速のミスマッチによる違和感を覚えずに済む。

いずれにせよ、ワインディングロードでもe:HEVらしいレスポンスの良さと滑らかなパワー感を満喫できるはずだ。

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