2021年10月8日、F1第16戦トルコGPがイスタンブールパーク・サーキットで開幕する。キャンセルとなった日本GPの穴を埋めるように開催されることになったトルコGPはどんなレースとなるのか。シーズンも残り7戦、チャンピオン争いがさらに激しさを増す中で行われる。

フェルスタッペンが2ポイント差でハミルトンを追う展開

本来であれば日本GPが行われるはずだった今週末。トルコGPは当初、シンガポールGPの代替レースとして10月1日〜3日の日程で行われる予定だったが、シンガポールGPに続いて日本GPも中止となったことから、この週末へと移動した。

前戦ロシアGPでルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝を飾りポイントリーダーに躍り出たが、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)もパワーユニット交換ペナルティの影響を最小限に抑える2位に入賞。15戦を終えた段階で、ハミルトン(246.5点)とフェルスタッペン(244.5点)の差はわずかに2ポイントで、チャンピオン争いは完全にこのふたりに絞られてきた。

勝利数で上回りながらポイントでリードを許しているフェルスタッペンにとって、イギリスGPの1周目で接触したことにより自身がリタイアとなる一方で、ハミルトンに優勝を奪われたのが痛いところ。ここから残り7戦でのノーポイントは避けたいところだ。トルコGPでは、とにかくお互いにライバルよりも前でゴールする作戦を錬ることになるだろう。

2021年 F1ドライバーズランキング(第15戦終了時)

1位 L.ハミルトン(メルセデス)246.5
2位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)244.5
3位 V.ボッタス(メルセデス)151
4位 L.ノリス(マクラーレン・メル セデス)139
5位 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)120
6位 C.サインツ(フェラーリ)112.5
7位 C.ルクレール(フェラーリ)104
8位 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)95
9位 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)66
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14位 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)18

2021年 F1コンストラクターズランキング(第15戦終了時)

1位 メルセデス 397.5
2位 レッドブル・ホンダ 364.5
3位 マクラーレン・メルセデス 234
4位 フェラーリ 216.5
5位 アルピーヌ・ルノー 103
6位 アルファタウリ・ホンダ 84

レースの舞台となるイスタンブールパーク・サーキット(正式名称=Intercity Istanbul Park)はヘルマン・ティルケ設計の最高傑作のひとつと言われる世界屈指の難コースで、マシンとドライバーにさまざまな方向から大きなGをかかることで知られる。

急斜面を下りながら左に曲がるターン1、緩やかに上るターン2、クイックな切り返しが連続すターン3から6、急斜面を上るヘアピンのターン7、そして最大の難所と言われる複合の超高速コーナーのターン8、後半はターン9-10のシケインを抜けると、一転して長いバックストレートが続き、その後のスローセクションを経て、メインストレートに帰ってくる。

反時計回りの高速コースは1周約5.3km、平均速度は200km/hを超え、最高速は330km/hほどにもなる。

トルコGPは2020年に9年ぶりの開催となった走行経験の少ないイベントで、しかもセッションの多くがウエットとなったためデータが十分でなく、それがここでの勝敗を分ける大きなポイントになるかもしれない。

画像: イスタンブール・パーク・サーキットのコースレイアウト。反時計回りの高速コース。

イスタンブール・パーク・サーキットのコースレイアウト。反時計回りの高速コース。

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