乾き始める路面をにらんで、レースは一時膠着状態に
スタート前の霧雨は落ち着いたものの、雨が完全に止むことはなく、曇り空と低気温によって路面が乾かない状況で、全車がインターミディエイトタイヤを履いてレースはスタート。
繰り上がりポールポジションのバルテリ・ボッタス(メルセデス)が好スタートを決める一方で、フロントロウ2番手のフェルスタッペンは順位をキープして走行。タイヤをいたわりながら首位を走るボッタスを追うが、各ドライバーがドライタイヤで走行できるコンディションが訪れる可能性を考慮したことで、レースは膠着状態となっていく。
その後、路面状況が改善する見込みがなくなると、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)がハミルトンを抑えている間に、フェルスタッペンは36周目にピットに飛び込んでフレッシュなタイヤに交換、ペレスとハミルトンの前でコースに復帰する。
これでハミルトンより前でフィニッシュすることを確定的にするものの、結局、快調に逃げるボッタスに迫ることはできなかった。それでもタイヤを交換せずに走りきろうとしていたハミルトンがピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)の猛追もあってタイヤ交換に踏み切ったことから3位から5位にドロップしたため、再びポイントリーダーの座を奪回することに成功した。
フェルスタッペンはレース後、「なかなか動きのないレースになりましたが、チームとして素晴らしい結果になったと思います。タイヤマネージメントが中心のレースになり、最後まで持たせることを目指しましたが、常にハードにプッシュしたいと思っているので、ドライブしていて楽しいレースにはなりませんでした。今日は最大限の成果を得られたと思いますし、ドライバーズチャンピオンシップで再び首位に立てたのもいいことです。マシンにもう少しペースがあればと思いますが、まだ戦いは続くので、プッシュし続けて、今後のレースでどのくらい競争力を発揮できるか見ていきます」と語っている。