「ホンダジェット」のひとつ上のクラスとなるライトジェット機
ベリーライトジェット機の市場では、2017〜2020年の暦年(1月〜12月)のデリバリー数が4年連続でカテゴリートップを達成しているホンダジェット。
今回発表された「ホンダジェット2600」は、ホンダ独自の技術である主翼上面にエンジンを配置、自然層流翼型・ノーズ、コンポジット胴体をさらに進化させた、ホンダジェットのひとクラス上となるライトジェット機(最大離陸重量が1万2500ポンド以上、2万ポンド以下の双発エンジンを搭載した機体)だ。
ホンダジェット2600は、ライトジェット機として世界で初めて「ノンストップでアメリカ大陸横断」を可能とする、小型ビジネスジェットのコンセプト機だ。最大11名の乗員・乗客が搭乗でき、優れた静粛性と長距離飛行に適した広いキャビン空間、低燃費性能を備えている。
シングルパイロット(乗員1名)での運用可能なコクピットには、オートスロットルやオートブレーキなど、システムの自律化および電動化を実現した高度な先進技術を新たに導入。パイロットの負荷を軽減するほか、機体運用の安全性徹底にも貢献している。
燃費性能は、通常のライトジェット機より20%、中型ジェット機(最大離陸重量が2万ポンド以上、3万5000ポンド以下の双発エンジンを搭載した機体)に対しては40%以上(ニューヨーク〜ロサンゼルス間の飛行距離)の燃費向上実現を目指している。
■ホンダジェット2600 性能・スペック
●最大航続距離:2625ノーティカルマイル(約4862km)
●最大巡航速度:450ノット(約833km/h)
●最大運用高度:4万7000フィート(約1万4326m)
●その他の特長:ライトジェットクラス最大の座席間スペースと室内の高さ、クラストップの快適性能を実現する与圧キャビン、高い静粛性、そして目的別に選べる3つの座席レイアウトを提供
ホンダジェット 2600は、今回のNBAAではコンセプト機として参考展示され、ユーザーの新たな需要や市場ニーズを検証する。ホンダジェットの成功を考えても、この2600も注目を集めることは間違いなさそうだ。近い将来、テスト飛行から各国の型式証明を取得して、世界の空を飛ぶようになるだろう。