「HD美次元マップ」が実現した2.4倍の解像度
テクノロジーの進化は日進月歩、2020年秋、業界初の有機ELディスプレイの搭載で衝撃の進化を果たしたパナソニックのAV一体型上級カーナビゲーション「ストラーダ」が、またも衝撃的な進化を遂げて10月14日に発表された。好評だった有機ELディスプレイはそのままに、すべてを新設計してさらなる高画質化、起動や検索のスピードアップ、そして操作性の向上などを実現している。
今回新たに投入されたのは、フローティング構造を採用した9V/10V大画面モデル3機種。BD/DVD再生可能な10Vフラッグシップモデル「CN-F1X10BHD」、DVD再生可能な10Vモデル「CN-F1X10HD」、同9Vモデル「CN-F1D9HD」となる。なお有機EL液晶ディスプレイを採用する10Vモデルは「F1Xプレミアム10」の愛称が付けられている。
まず驚かされるのが、美しくリアルな地図画面だ。地図コンテンツを全面刷新し、2020年モデル比で2.4倍もの高解像度を実現。平面画面はもちろんだが、立体表示では実際の光景にせまるリアルな街並を表現するだけでなく、自車の進行方向にある建物に隠れて見えない道路もシースルーで表示することで、街の空気感をも表現している。さらに地図の配色もナチュラルで見やすくなり、文字や道路の視認性がより高められている。
高速CPU採用で新世代の操作性と高速レスポンスを実現
CPU処理速度の向上により、操作性が大幅に高められているところもポイントだ。その性能を体感しやすいのはルート検索の時間で、「5ルート同時探索」を従来モデルの1ルート探索と同等のスピードでこなすという。
操作性の向上も著しく、指の動きに素速く追従して全方向にスムーズなスクロールを可能としたほか、地図の傾きを調整したり(2点ドラッグ)回転させる(回転ドラッグ)などのモーションコントロールも自由自在。さらには、メニュー項目の配置をカスタマイズしたりと、スマホ感覚で扱える。しかもロケーションシステムの精度も向上され、立体駐車場や陸橋などでの位置ずれも大幅に低減するなど、スマホナビが苦手とするシチュエーションで、確かな信頼と安心感をもたらしている。
なお、2020年同時期に発表された従来モデルは、取り付け可能車種を430車種以上とされていたが、今回は470車種にまで拡大(9V型/10V型AV一体型カーナビとして。2021年9月30日現在、パナソニック調べ)しているのも見逃がせないポイントだ。
発売時期は2021年12月上旬を予定。いずれもオープン価格だが、編集部で予想した実勢価格は10V型の「CN-F1X10BHD」が22万円前後、同「CN-F1X10HD」が20万円前後、9V型の「CN-F1D9HD」は14万円前後となる。