2021年10月21日、エアレース パイロットの室屋義秀選手が代表を務めるパスファインダーとレクサスはチームパートナーシップ契約を締結し、2022年に開幕する「The Air Race World Championship(エアレース世界選手権)」の初代世界チャンピオンへの挑戦、そして、カーボンニュートラル社会の実現に向けた挑戦を発表した。

「レクサス/パスファインダー エア レーシング」のチーム名で参戦

2019年シーズンで終了したレッドブル エアレース ワールドチャンピオンシップのレガシーを引き継いで、2022年シーズンから開催されるエアレース世界選手権に室屋義秀選手が参戦するというニュースは、以前に当Webモーターマガジンでも紹介した。

今回レクサスと、室屋選手が代表を務めるパスファインダーがチームパートナーシップを締結し、「レクサス/パスファインダー エア レーシング」として初代世界チャンピオンへ挑戦する。

新たなエアレース世界選手権は、2022年5月から12月に、ヨーロッパや北米、中東などで開催される。正式なカレンダーは2022年初頭に発表される予定としているが、残念ながら現在のところ2022年シーズンは日本では開催されないようだ。

画像: がっちり握手したレクサス インターナショナルの佐藤恒治プレジデントと室屋義秀選手。

がっちり握手したレクサス インターナショナルの佐藤恒治プレジデントと室屋義秀選手。

さて、レクサスは2016年から室屋選手とパーソナルスポンサー契約を締結し、2017年には航空機と自動車の領域における新技術を模索する「技術交流会」を発足。その活動において、室屋選手の機体にレクサスの感性部分の技術を入れ込んだ「操縦桿グリップ」を、空力解析による「新バーチカルターン」を開発。そして、航空機の空力技術をクルマに織り込んだ、LCの特別仕様車「AVIATION」を2021年に限定発売(現在は受注を終了)するなどコラボレーションを展開してきた。

「レクサス/パスファインダー エア レーシング」では、これまで培ってきたレース機の開発をさらにもう一段加速させるべく、レースオペレーションをともに行う新たなチーム体制とした。

具体的には、レクサスはテクニカルコーディネーターやチーム運営のサポートスタッフを派遣、またエアレースに必要とされる空力・冷却・人間工学分野での技術開発と実証など、室屋選手とチーム体制のサポートを行っていく。そして、新たなチーム体制のもと、「新生エアレース初代世界チャンピオン」という新たな歴史に向けて挑戦する。

画像: 機体の色は「勝ち色」と呼ばれる濃い藍色をベースに、主翼には白地で大きく「LEXUS」のロゴが入る。

機体の色は「勝ち色」と呼ばれる濃い藍色をベースに、主翼には白地で大きく「LEXUS」のロゴが入る。

室屋選手が新たなエアレース世界選手権に参戦する機体は、レッドブル エアレース世界選手権のときと基本的に同じ、ジブコ・アエロノーティクス製のエッジ540-V3。しかし、レクサスの技術をフィードバックして開発中の新しいエンジンカウルを装着するという。機体の色も「勝ち色」と呼ばれる濃い藍色をベースに、主翼に白地で大きく「LEXUS」のロゴが入る。そして以前の機体と同様、赤く塗られた垂直尾翼には室屋義秀の「義」の字が入れられている。

そしてレクサスは、過酷なエアレースを通じて得られる空力・冷却・軽量化の技術やノウハウを活かし、カーボンニュートラル社会の実現に向けた、もっといいクルマづくりを行っていく。例えば、世界中のレクサス車のCd値を0.001向上させると、2万4000トンものCO2を削減できる。これは、東京ドーム約570個分もの森林を保護することになるという。

画像: 「新生エアレースの初代世界チャンピオンに必ずなる!」と熱く語る室屋義秀選手。

「新生エアレースの初代世界チャンピオンに必ずなる!」と熱く語る室屋義秀選手。

また室屋選手は、エアレースのみならず、次世代モビリティにつながる人材育成を継続するとともに、福島県と協働する実証フィールド作りを推し進めていく。具体的には、ライト スポーツ エアクラフト(LSA)の製造サポートを皮切りに、地元企業を巻き込んだ航空機のカーボンニュートラル化に向けたプロジェクトを行うという。

レクサスのサポートで進化した室屋選手が、新たなエアレース世界選手権の初代世界チャンピオンを獲得することに期待したい。

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