新開発のタイヤを採用して走りの質感を高める
LSは、レクサスのフラッグシップ サルーンだ。1989年にレクサス ブランドが創設されたときに米国で発売され、当時の日本ではトヨタ セルシオとして発売された。2006年に発売された4代目から日本でもレクサス LSとなり、現行モデルは2017年に発売された5代目(日本では3代目)にあたる。
今回の一部改良では、標準装備の19インチタイヤをランフラットタイヤから新開発のノーマルタイヤに変更し、走りの上質感をさらに高め、乗り心地と静粛性の向上に寄与している。なお、ランフラットタイヤも顧客のニーズに合わせて選択できるように、メーカーオプションとして設定している。
また、予防安全パッケージ「レクサス セーフティシステム+A」の機能のひとつであるレーントレーシングアシスト(LTA)では、ドライバーの負担軽減を目指し、システム制御の改良によりセンタートレース性を向上させた。ふらつきを低減し、より安全・安心な走行ができるLTA制御を実現している。
高度運転支援技術の「レクサス チームメイト(アドバンスド ドライブ)」搭載モデルについては、性能を向上させた。周辺車両の動きへの配慮として、追い越しの際、側方間隔確保機能の作動条件をより積極的に作動するように変更して、ドライバーの意志に寄り添った運転支援を実現した。さらに車線変更支援できる場面を拡大し、被合流区間から区間外へのレーンチェンジ時の支援ができるようになった。また、視認性向上を目的に背景色などメーターグラフィックを一部変更した。
これらはすでに「レクサス チームメイト(アドバンスド ドライブ)」搭載モデルを購入済みのユーザーにも、無線通信を利用したソフトウェアアップデートによって同様の機能を提供する。
加えて、新たに左右・後方へライダー(LiDAR:光による検知と測距装置)を装着し(前方は装着済み)、将来的な性能向上に役立てる。こちらも「レクサス チームメイト(アドバンスド ドライブ)」搭載モデルを購入済みのユーザーにも、販売店でのライダーの装着を予定している。
その他の改良・新規設定点はグレードによって違うが、以下のようなものがある。
●マークレビンソン リファレンス3D サラウンドサウンドシステムをバージョンLに標準装備
●全モデルに設定されている車内空調「ナノイー」を「ナノイーX」へと進化させ、快適性を向上
●オレンジブレーキキャリパー(フロント・リア)を、Fスポーツにオプションとして新規設定
●リアシートリマインダー機能を全車標準設定
●LS500hに、アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付き)標準装備
車両価格(税込)は、LS500が1071万円〜1578万円。LS500hが1222万円〜1792万円。パワートレーンは、LS500が3.5L V6ツインターボ+10速AT、LS500hが3.5L V6+モーター+電気式無段変速機のハイブリッド。駆動方式はFRを基本として、いずれにも4WDも設定されている。