二人のシビックオーナーが新型シビックを初試乗!CVTの印象は?
── まずはワンダーシビックオーナーの上山さんから、新型シビックのCVTをドライブしていただきましょう。
3代目シビックのオーナー上山雄寛さん(以下、上山) とても静かですね。機密性の高さを感じますね。
11代目シビック開発責任者の佐藤洋介さん(以下、佐藤) 新型のピラーはフロント、センター、リアとありますが、そこに新しいスプレーフォームという技術を導入して、密閉度を高めています。
上山 発砲ウレタンのようなものですか?
佐藤 そうですね。
10代目シビックのオーナー岡崎大河さん(以下、岡崎) クルマに乗っていてゴォォーというエンジン音しかしないですね。そのエンジン音が心地よいです。
佐藤 音に関してはロードノイズや風切り音であったりとか、研究所のメンバーがいろいろと対策をしてくれました。
上山 運転席から後ろも見やすく、見切りもいいです。
佐藤 全幅は1800mmと、それなりの大きさですが、視界の良さがあるので寸法に捉われない取り回しやすさがあります。
上山 路面の突き上げ感も感じないし、すごいなぁこのサスペンション。基準が自分のクルマなんですけどね(笑)。
佐藤 サスペンションも従来型に対して、いかにフリクションを減らすかを徹底しました。ワインディングロードを走っていただくと、リアのスタビリティが高いためターイン初めのクルマの姿勢が安定し、フロントのダンパー剛性、ボディのねじれ剛性も高めているのでヨーからロールへの動きがとてもスムーズで、安心したコーナリングを実現することができます。
上山 硬いだけじゃなくて足まわりがしなやかな部分もあるから、確かに安心して曲がれます。
佐藤 マニアックな話になりますが、ボディの減衰特性にもこだわっていて、構造用接着剤を先代に比べ9.5倍も増やしています。そういったところでもクルマとの一体感が得られるハンドリング性能の向上をしています。

普段はMTのワンダーシビックに乗る上山さんが新型シビックのCVTに試乗。
滑らかなストロークのブレーキフィール
── では、ドライバーを岡崎さんに交代していただきましょう。
岡崎 ボンネットの段差を少なくしたとのことですが、確かに視界は広く感じますね。
佐藤 運転していても車両感覚は掴みやすいので、そういったところにも気を使っています。インパネの高さももう少し下げることはできたのですが、下げすぎてしまうと高速走行時でドライバーに不安感を与えてしまうところもあり、高さは調整しています。
岡崎 ブレーキもいきなりドーンと止まる感じがないですね。
佐藤 ブレーキペダルのストローク量は大きくは変えていませんが、従来型よりも滑らかな繋がりを意識したストローク特性に設定してあります。
岡崎 違うクルマを運転すると踏み代が極端なものもありますが、このシビックはそれがなく、安心してブレーキをかけられます。
佐藤 若干ですが、減速Gとストロークを滑らかな方向に振っています。
岡崎 ディスプレイの操作系はタッチパネルなんですね。
佐藤 静電タッチパネルになっていて、ホームボタンやバックボタンはハードスイッチにしています。実はディスプレイ下部に幅20mmのスペースを用意して、指を置いて操作できるようにしているんです。
上山 それすごいなぁ。指を空中に浮かさなくていいということですね。
佐藤 そうなんです。
岡崎 うれしい設計ですね。本当に人に寄り添ったクルマという感じです。
佐藤 シフトレバーもドライバー側に5度ほど傾いているんです。
上山 後席から見て気づきました。
佐藤 一連の運転操作で非常に心地良いという角度で設定してあります。
岡崎 シフトレバーもセンターではなく、ドライバー側に寄っているのはいいですね。
佐藤 ドライバーが一連の操作で無駄なくできるのか徹底的に追求しました。カップホルダーも従来モデルは後方に設置していたんですが、ドライバーの前や横にあることによってより使いやすくなるので、新型では横に設定しました。
上山 カップホルダーいいなぁ。付いていること自体に感動してしまう(笑)。
佐藤 シビックは瞬間的に情報を認知して、直感的な操作ができるように、という一連の流れを研究してきました。エアコンのアウトレットなどもそういったもののひとつです。
岡崎 運転していてもつかみやすいですね。どこだ?って探さなくてすみます。
上山 スティックの向いているほうに風が出るんですか?
佐藤 そうですね。左右上下に変えられます。

視界も広く、ブレーキのフィーリングもいいですね(岡崎さん)。