決勝はフェルスタッペン2番グリッド、ハミルトンは10番グリッドが確定
金曜日の予選終了後、タイトル争いに大きな影響を及ぼす、とんでもない事件が起きた。ハミルトンのマシンにDRSの規定違反が見つかり予選失格となったのだ。なんとかスプリント予選出走を許されたが、ハミルトンのスプリント予選でのポイント獲得が絶望的となったばかりか、すでに5グリッド降格が確定しているので本番の決勝レースでも苦戦を強いられることになりそうだ。
スプリント予選の天候はくもり、気温18度、路面温度30度。この予想よりも涼しいコンディションが小さな波乱を呼ぶことになった。
スプリント予選ではスタートタイヤを自由に選択できるが、ミディアムタイヤが主流と予想される中、ボッタス、カルロス・サインツ(フェラーリ)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)をはじめ9台がソフトタイヤを選択。結果的にはこれが正解となった。
スタートでソフトタイヤのボッタスが好発進を見せてトップに立ち、5番グリッドスタートのサインツが2位に上がる。その後、フェルスタッペンはサインツをかわして2位の座を奪い返すが、終盤ソフトタイヤがタレはじめた首位のボッタスを捉えることはできず、そのまま2位でフィニッシュ。サインツもセルジオ・ペレスを抑えて3位の座を守り切った。
ハミルトンはミディアムタイヤで最後尾からスタート。段違いの速さで5位まで追い上げてスプリント予選を終えている。
この結果、ボッタスがポールポジション、フェルスタッペンがフロントロウ2番手から決勝スタートすることになった。ハミルトンは5グリッド降格のため10番手スタートとなる。
アルファタウリ・ホンダ勢はガスリーはソフトタイヤのタレに苦戦しながら8番手、決勝では7番グリッドからスタートする。角田裕毅は15番手でスプリント予選を終えた。
タイヤを供給するピレリは「スプリント予選ではソフトタイヤが機能し、1位、3位に入りました。終盤ソフトタイヤの管理が問題となりましたが、ボッタスがソフトタイヤでポールポジションを獲得しました。 明日はすべてのコンパウンドが役割を果たす2ストップレースになると予想しています。 ソフトタイヤはレースの開始時の車両が重い状態ではより管理が必要になりますが、今日のスプリント予選はひとつのヒントになりそうです。1ストップの場合は、ミディアムからハード、またはソフトからハードになるでしょう。明日はスプリント予選で使用したタイヤに関係なく、自由にタイヤを選択することができます」と分析している。
第19戦ブラジルGPの決勝レースは11月14日14時(日本時間15日2時)に開始される。決勝レースのスタートタイヤは自由に選択できるが、車両保管となっているためマシンセッティングの変更は行うことはできない。
2021年F1第19戦ブラジルGPスプリント予選 結果
1位 77 V.ボッタス(メルセデス)24周
2位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+1.170s
3位 55 C.サインツ(フェラーリ)+18.723s
4位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)+19.787s
5位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+20.872s
6位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+22.558s
7位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+25.056s
8位 10 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)+34.158s
9位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー) +34.632s
10位 5 S.ヴェッテル(アストンマーティン・メルセデス) +34.867s
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15位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)+46.150s
※ 44 L.ハミルトン(メルセデス)はパワーユニット交換のため決勝では5グリッド降格で10番手スタートとなる。