2021年11月18日、ボルボ・カー・ジャパンは日本初導入となる電気自動車専用モデル「C40 Recharge(リチャージ)」を発表した。最初の100台はサブスクリプションでの限定となり、2022年1月からはオンラインのみで販売される。(掲載画像は、すべて欧州仕様。日本仕様は右ハンドルのみの設定)

Googleと共同開発した新インフォテインメント システムも搭載

2021年3月に日本でもエクステリアのデザインプロトが公開された、ボルボ初の電気自動車専用モデル、「C40リチャージ」がいよいよ日本でも発表された。

画像: ボルボ初の電気自動車専用モデルとして設計された、C40リチャージ。

ボルボ初の電気自動車専用モデルとして設計された、C40リチャージ。

XC40から採用が開始されたCMAプラットフォームを採用し、SUVながらデザインはより低く洗練されたものとなっている。低いルーフラインに合わせて印象的なリアエンドデザインや、電気自動車ボルボの新しい顔として、新たに最先端のピクセル技術を用いたLEDヘッドライトを採用した新しいフロントデザインが特徴的だ。

各ヘッドライトユニットに84個のピクセルLEDを採用し、カメラセンサーが他の車両を検出すると、同時に最大5台の車両を遮光することができ、他のドライバーを眩惑させることなく、前方の道路を効率的に照射することで、夜間の視界を最適化し、より安全な運転に寄与する。

インテリアでは、リサイクル素材が使用されたマイクロファイバーシートと、洗練された感触のハイテク合成素材であるマイクロテックのコントラストによる新シート素材を採用。カーペット素材は100%リサイクル素材を使用しており、環境負荷低減に貢献している。

C40リチャージはボルボ初のレザーフリー(本革を使用しない)モデルだ。ボルボではレザーフリー化で2025年までに4300トンのレザーを削減し、これは3万6000トンのCO2削減につながる。この数値は、日本で1万3000世帯が1年間に発生するCO2の量に相当する。

画像: インテリアでは、レザーフリーのテイラードシルクメタル スポーツステアリングホイール、彫刻的なギアシフト、チャコールのヘッドライニングシートを採用。

インテリアでは、レザーフリーのテイラードシルクメタル スポーツステアリングホイール、彫刻的なギアシフト、チャコールのヘッドライニングシートを採用。

パワートレーンは、前後に2基の電気モーターを搭載する4WDだ。最高出力は300kW(408ps)、最大トルクは660Nm(67.3kgm)を発生。駆動用のリチウムイオン電池の総電力量は78kWhで、WLTCの一充電走行距離は約485kmだ。AC200Vの普通充電なら0→100%まで約13時間、CHAdeMOの150kW急速充電なら40分で0→80%まで充電が可能だ。

また、アクセルペダルのコントロールだけで加速と減速を直感的かつシームレスに制御できる、ワンペダル機能も備えている。ペダルを踏むと瞬時に加速し、離すと減速しブレーキをかけて停止するので、ストップ&ゴーの多い市街地では便利だ。ブレーキの回生は2段階に調整できる。

先進の安全・運転支援機能を備える「シティセーフティ」をはじめ、全車速追従機能付きACC(アダプティブ クルーズコントロール)や車線維持支援機能、道路逸脱回避機能などの先進のシステムを標準装備している。

新インフォテインメントシステムでは、グーグル アプリ/サービスとボルボ カーズ アプリを採用。車両には通信専用モデムが内蔵されている。緊急通報サービスや故障通報サービス、車外からクルマの施錠/解錠やエアコンの操作などが可能だ。そのほかの快適装備では、大型の固定式パノラマ ガラスルーフ(IRコーティング/UVカット)やヒートポンプ式暖房なども採用している。

画像: 新シート素材テキスタイル/マイクロテック コンビネーションを採用した、レザーフリー インテリア。

新シート素材テキスタイル/マイクロテック コンビネーションを採用した、レザーフリー インテリア。

日本仕様の正式グレード名は「C40 Recharge Twin(リチャージ ツイン)」で、車両価格(税込)は719万円。だが前述のように最初の100台限定でサブスクリプション プログラムが設定され、頭金不要の月額11万円(税込・最長36カ月)でC40リチャージを手に入れることができる。この月額費用には、各種税金、自賠責保険、リサイクル料金、登録諸費用、任意保険料、サービスプログラム、付帯補償料などが含まれている。サブスクリプションのキャンペーンは2021年11月30日(火)12時までオフィシャルサイトで行われている。

また、今後のボルボ電気自動車はグローバルにおいてすべてオンライン販売となる。日本では2022年1月に公式オンラインサイトが開設され、販売を開始する予定だ。

2025年には販売するクルマの50%を、2030年には100%をEVにするとアナウンスしているボルボ。そして2040年にはクライメートニュートラル(製造工程で消費される電気エネルギーなどの発電で発生するCO2などの温暖化ガス量を算出し、それに基づいて排出量削減証明書を購入することで、発生したCO2を相殺する)企業を目指すという。

日本における、その第一歩がC40リチャージの導入だ。1927年の創業以来、ボルボのキーワードは「安全」だったが、それに「サステナビリティ」が加わった。それはつまり、サステナビリティとは地球の安全にもつながっていることを意味しているのだ。

画像: 低いルーフラインに合わせて印象的なリアエンドデザインを採用している。

低いルーフラインに合わせて印象的なリアエンドデザインを採用している。

■ボルボ C40リチャージ ツイン 主要諸元

●全長×全幅×全高:4440×1875×1595mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:2160kg
●モーター:交流同期電動機×2
●最高出力:300kW(408ps)/4350-13900rpm
●最大トルク:660Nm(67.3kgm)/0-4350rpm
●バッテリー:リチウムイオン
●バッテリー総電力量:78kWh
●トランスミッション:1速固定式
●駆動方式:4WD
●WLTC航続可能距離:485km
●0→100km/h加速:4.7秒(社内測定値)
●車両価格:719万円(税込)

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