クルマを操り、走る楽しさを味わえるスポーツカー。新型スバル BRZ(SUBARU BRZ)の6速MT仕様を公道で愉しんでみた。(Motor Magazine2021年12月号より)

スバル BRZが優れた回頭性能を発揮する理由

右足の動きと直結するようなエンジンのレスポンスや切った分だけ素直に曲がる応答性、ハンドリングはスポーツカーを運転している時に欠かせない要素である。そうした部分の完成度は素晴らしく、そしてひとつひとつの反応が実に楽しい。打てば響くとはこのことで、ドライバーの意志に電光石火のごとく反応するのである。 

気分が盛り上がるのは4000rpmを超えてからだ。水平対向エンジンの音色が明らかに変わってくる。高回転域まで回すとドライバーも俄然気分が高揚してくるが、それにしてもストレスなく7000rpmまで実によく回るエンジンには感動さえ覚えたほどである。内燃機関はこうでなくては・・・。シフトフィールも実にスポーティだ。やはりMT車は、自分の走りたいギアを選択できるのが醍醐味である。

画像: 新開発の2.4L水平対向4気筒エンジン。先代よりも+28ps、+38Nmパワフルになっている。

新開発の2.4L水平対向4気筒エンジン。先代よりも+28ps、+38Nmパワフルになっている。

ところでBRZには、アルミ素材が多用されている。それはルーフ、フロントフェンダー、フロントアクスルハウジングなどである。これらによりヨー慣性モーメントが低減され、優れた回頭性能が発揮されるのである。さらにBRZを意のままに操ることができるのは、SGP(スバルグローバルプラットフォーム)の採用も大きく貢献している。これにより、さまざまなシチュエーションでのハンドリングの優れた応答性、速い旋回性能、振動を抑えた車体、強化された衝突安全を実現している。

実は今回、走行後に価格を予想するためBRZの価格を調べないで試乗を行った。そして一日中、BRZを走らせたところで「これなら400万円ぐらいかな」と予想、その後、改めて試乗車の価格を見ると326.7万円であった。

これほど走りが楽しく、ハンドルを握ってどこかへ行きたくなるスポーツカーが350万円以下(BRZの車両本体の価格帯は308〜343.2万円)のプライスであることに驚くとともに、こうしたアフォーダブルなスポーツカーがある日本の、今の時代に幸せを感じてしまったのである。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:井上雅行)

スバル BRZ S 主要諸元

●全長×全幅×全高:4265×1775×1310mm
●ホイールベース:2575mm
●車両重量:1270kg
●エンジン:水平対向4気筒 DOHC
●総排気量:2387cc
●最高出力:173kW(235ps)/7000rpm
●最大トルク:250Nm/3700rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:FR
●燃料・タンク容量:プレミアム・50L
●WLTCモード燃費:11.9km/L
●タイヤサイズ:215/40R18
●車両価格(税込):326万7000円

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