類まれな個性を磨きながら、実用性や快適性を向上
全長4160mm×全幅1765mm×全高1630mmというボディサイズは、日本でも扱いやすい。
C3 AIRCROSS SUV（C3エアクロスSUV）がグローバルデビューを果たしたのは、2017年末のこと。以来、およそ33万台が生産され、日本でのセールスも好調を維持してきた。
競争が激しいコンパクトSUVのジャンルにあって高い評価を受けてきた理由は、なんといっても現代のシトロエンらしい魅力的かつ個性的なデザインの主張にあると思う。さらに、クラスを超えた広々とした空間と、リアシートのスライドなどのモジュール性によるユーティリティの高さといった「実用性の高さ」も、積極的に選ばれる理由だ。日本においては、ちょうどいいサイズ感も魅力だろう。
改良新型C3エアクロスSUVは、そうした生来のユニークセールスポイントをしっかり維持した上で、ユーティリティ、コンフォート性能をさらに磨き上げている。主な変更点は以下の5つだ。
1. より個性的で力強く・・・SUVらしい、新しいフロントフェイスと存在感
グッと迫力を増したフロントフェイス。LEDヘッドランプの形状も実に個性的だ。
顔立ちは、シトロエンブランドとしての新しいデザインコードを採用。とくにグリル内部に縦方向のラインを強調したルーバーを配することで、ボンネットの存在感を強め、SUVらしいタフなイメージを表現している。フロントバンパー下部のスキッドプレートふうアレンジも、より立体的で力強いイメージをアピールする。
エンジンは1.2L 直3ターボで6速ATとの組み合わせ。グレード構成はSHINEに統一される。
リアクオーター部のベネチアンブラインドふうの装飾を変更、同時にルーフレールをブラックアウトすることで、全体としてよりシックな雰囲気にまとめられている。塊感が強められたことで、堅牢なイメージも高まっているように思える。
2. より快適に寛げる・・・アドバンストコンフォートシートの採用
シトロエン・アドバンスト・コンフォートプログラムにより、車内の快適性をさらに高めている。
クラス最高レベルの乗り心地、座り心地を実現するアドバンストコンフォートシートを採用。記事裏のフォームのボリュームを増やすとともに身体とのより高いフィット感を追求した。広くゆったりとしたデザインと相まって、快適で疲れ知らずの運転姿勢を作り出してくれる。モダンでグラフィカルなデザインは、見た目にも心地よい居住空間を演出している。
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3. そこで過ごす時間が心地良い・・・温かみのあるインテリアと収納スペースの強化
パーキングブレーキ形状を変更、生まれたスペースにふたつのカップホルダーを新設した。
インストルメントパネルに、シート生地と同じ杢グレー（霜降りグレー）のファブリックを貼り込むことで、シートとの統一感を醸成。全体で温かみのある、リラックス空間を構成している。質感の高いインテリアは新たにクロームの装飾を配するとともに、「MetropolitanGraphite（メトロポリタングラファイト）」と名付けられた品の良いカラーリングを採用。シックで現代的な落ち着いた雰囲気が楽しめる。
テールゲート下の無塗装樹脂バンパーのおかげで、遊び道具として思い切り使いこなすことができる。
ラゲッジルームはクラス最大級。520L～1289Lを確保している。後席は左右独立してスライドさることが可能で、2段階調整式のラゲッジ下フロアボードとともに、使い方自在なユーティリティスペースを作り出せる。助手席背もたれを倒せば約2.4mの奥行きが生まれ、セミロングのサーフボードも収めることができるという。
4. SUVらしさを増したルックスに似合う・・・新エクステリアカラーとカラーパック
シックなのに華があるカーキ・グレーなど、カラーバリエーションでもさりげなく個性を主張
デザインのアップデートにあわせて、エクステリアカラーに新色を追加した。グリーンがかったシックなカーキグレー、彩度の高いボルタイックブルーとルージュペッパーをラインアップ。継続カラーのグリプラチナムとブランバンキーズを含めて全5色の展開となる。
さらに、ドアミラーおよびフロントスキッドプレート部、リアクオーターパネルステッカーのアクセントカラーとして、ブラックとホワイトのカラーパックを用意。ブラックのカラーパックのリアクオーターガラスに施されたストライプ模様は特別なコーティングを施し、外側から見ると鏡面仕上げで中が見えないのに、室内は明るくクリアな視界をしっかり確保している。
5. わかりやすいグレード体系・・・SHINEに統一、パッケージオプションも充実
シトロエンが、ラリーフィールドで培った駆動力制御、車輌運動制御のノウハウを活用した「グリップコントロール」を、セットオプションで設定する。
グレード構成はSHINEに統一。1.2Lの直3DOHCターボ（最高出力130ps／最大トルク230Nm）と6速ATを組み合わせた5人乗りのFFモデルのみとなる。新デザインの16インチアルミホイールなどが標準装備されている。
モノグレード展開だが、一方で充実したパッケージオプション装着車を設定。新デザインの17インチアロイホイール、スノーフレークマーク付きマッド＆スノータイヤ（ブリヂストンWEATHER CONTROL 215/50 R17）、パノラミックサンルーフ、 LEDのフロント＆リアシーリングランプ、 HiFiスピーカーのセットが用意されている。
このセットに含まれるグリップコントロール（ヒルディセントコントロール付き）は、トラクションコントロールの進化版で、パワートレーンの出力特性やブレーキなどを路面状況に合わせて統合制御、グリップとトラクションを最適化してくれる。
駆動方式はFFながら、悪路での移動に対する安心感は絶大。シトロエン新型C3エアクロスSUVは、多彩なアクティブライフを強力にサポートしてくれそうだ。
シトロエンC3 エアクロスSUV SHINE＜SHINE PACKAGE＞ 主要諸元
●全長×全幅×全高：4160×1765×1630
●ホイールベース：2605mm
●車両重量：1290kg＜1320kg＞
●エンジン：直3 DOHCターボ
●総排気量：1199cc
●最高出力：96kW（130ps）／5500rpm
●最大トルク：230Nm／1750rpm
●トランスミッション：6速AT
●駆動方式：FF
●燃料・タンク容量：プレミアム・45L
●WLTCモード燃費：16.7km／L
●タイヤサイズ：205／60R16＜215／50R17＞
●車両価格（税込）：293万5000円＜318万円＞
